前回の神道講座でもらった本を読んだ。この前に言った通り、平成七年ごろの神社本庁のデータに基づいて神社の包括的な信仰に分割して、信仰の分布を分析する研究の結果だ。レポートのなかで、信仰の歴史も簡単に描写されている。家の神棚に祭られている神様はトップ三で、八幡様、伊勢様、天神様だが、それに続いて稲荷様、熊野様、諏訪様などがある。
信仰の大半は東日本に強いが、天神様をはじめ、えびすさまや貴船様は西日本に強いし、荒神様は中部に偏るようだ。。やはり、神道は、地方によってかなり違うと思った。そして、こういう基礎的なデータが今年初めて集められて分析されたのは、ちょっとびっくりさせた。現代の神道は何だかというのは、だれも知らないはずだ。体験は、一つの地方に及ぶので統計的なデータが必要になる。
そして、大事な質問は何だろう。この研究は、神社の名前から主な信仰に配置したが、末社などとして稲荷神社は多いような気がする。それは、関東に限られているかもしれないが、鎮座された神様を一柱ずつ数えないと分からないだろう。そして、神様が区別できる日本人は少ないだろう。お寺と神社さえ区別できない日本人は多いそうだから、えびす様と熊野様の神徳が分かる人は非常に少ないはずだ。そうなら、信仰系統は現代の状況とほぼ無関係だといえるだろう。祭に行くかどうか、祭でどうするか、初詣で何をするか、そういう質問を世論調査で聞いたほうがいい。幸い、國學院でこの研究がもう進んでいる。
だが、やはり神道が場所によって変わるので、神社がその神社の周辺を見て、対応を決めたようがいいだろう。興味深くて、難しい問題である。