写真集

昨日モップガールを見たら、知り合いに「小学生の桃子を演じたのは、美山加恋さんではないか」と言った。「そうだ。ブログで書いたよ」と答えてもらって、ブログを見に行った。数年前の「僕と彼女と彼女の生きる道」のドラマは大好きだったし、美山さんが大変上手に演じたと思ったので、印象が残った。北川景子さんと似ているかな。

さて、美山さんのブログをちょっと覗いてみて、今年の12月12日に初写真集とDVDが発売されるようだ。なんか、ちょっと妙な感じだ。なんでだろう。

もちろん、美山さん(加恋ちゃんはなんと、十歳でも失礼に感じる)は大変可愛いから、写真も可愛いはずだ。醜いわけはない。そして、エロな写真集になるわけもないだろう。だから、なぜ違和感を感じるだろう。大人の写真集でも、違和感を感じるが、子供なら一応強くなる。

悪いことだと思わない。確かにイギリスで十歳の女の子の写真集を幼児ポルノとして見なす人もいるが、ヌードとか下着とかビキニなどはなくてもそう思うようだが、それは極端的な話で私は合意できない。それは問題ではない。写真集を作る人を批判するつもりはない。やりたかったら、やってもいいと思う。売れるはずだったら、やった方がいいとも言えるだろう。楽しいことでお金を稼ぐのは、いいことだと思う。私もそうする。(ただ、写真集が売れるはずもないので、別な方法で稼ぐね。)じつは、子供がヌード写真集をやりたかったら、子供は全く悪くないと思う。させるべきはないが。

では、なぜだろう。悪くないことでお金が稼げれば、何が問題だろう。よく考えたら、写真集は単純に一面的な扱いだからなのではないかと思う。どんな写真集でも、外見の面しかない。イメージを作るために撮影されるので、モデルの本当の性格とは関係はない場合はも多いようだし、関係があっても、まだ外見しかアピールしない。一面的な扱いはよくないと思うから、写真集をちょっと妙に感じる。

女優を見るのは別だ。少なくとも外見も演技力も入っているので、一面的ではない。そして、脚本はよかったら、キャラクターの多面的な取り組みがある。俳優とキャラクターを区別するのは大事だが、両方は、多面的な扱いだ。ちなみに、いい映画の中でヌードシーンがあっても、何も違和感はない。ポルノ映画を見たことがあったが、違和感は強かったので一、二回しかなかった。なぜなら、ポルノなら、演技力はともかくの場合は多いし、(というより、私が見た例はそうだった)脚本もつまらないから、結局一面的な扱いになる。

人間は、一面的な存在ではない。だから、そういう風に扱うのはよくないと思う。確かにそういう風にするしかない場合もあるが、それは店の店員などの場合だと思う。一回短い間に顔を合わせたら、仕方がない。しかし、それ以外多面的に扱うべきだと言いたい。人間は、誰でもそうだから、アイドル写真集には違和感がある。監督はアイドルではないので、コンセプトはアイドルの性格を表さないし、結局外見しかない。だが、大人がそういう風にやりたかったら、妨げるべきもない。

子供は、一面的な扱いはより悪いと思う。子供は、性格や才能はまだ成長しつつあるので、一面的に扱えば、その一面しか伸ばさない恐れがあるのではないか。子供本人も、その一面しか大事だと思うようになるのではないか。そして、大人には子供を守って指導する責任がある。だれの子供でもするわけはないが、責任から完全に離れる場合もないだろう。だから、写真集を見るのは、よくないだろうと思う。外見の一面しか考えないのは、子供に対するなら特に無責任だと思わざるを得ない。

もちろん、美山さんの周りの人が彼女を一面的に扱うという意味はない。少なくとも女優の活躍もサポートしているようだから、多面的に扱っているのは明らかだ。そして、大ファンがすべての商品を買ったら、それも悪くない。全体的に多面的な扱いだから、一つの商品は一面的であっても、問題はない。(ただ、外見のみのためにすべて買ったら、それはよくない。それは一面的な扱いだから。)例えば、美山さんの書いた本も買った人は、一面的な扱いではない。だが、単純な写真集は、一面的な性質は強いので、なんと違和感がある。全体的に見たら、必ずしも悪いとは限らないので、禁止するべきだと思わないが、まぁ、気持ちは奇妙だ。

実は、北川さんの最初の写真集のような本、「Stylish Street Book」と言う本は、よかったと思う。なぜなら、写真だけではなく、アメリカでの経験についても書いてあったからだ。だから、本のなかは多面的な扱いだった。だが、この本は「写真集」とは呼ばれなかった。

広く見たら、この違和感は写真集に限られていない。スポーツなどに専念する子供も、同じ理由でちょっと可哀想に見える。いかにサッカーなどの才能があっても、一面的に育てるのは悪いと思う。だが、写真集で本人を一面的に扱う誘惑があると言える。演技やスポーツなら、技を誉めるためだが、アイドル写真集などは、撮影された人との偽関係を立てる傾向は強く見える。そして、あの関係は一面的だ。

やはり、複雑な気持ちだ。写真集ができる人は、その能力も使ってもいいが、見る側は悪いような感じだ。まだ矛盾を抱えているようだね。


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