常陸国風土記

今年日本の古典を読む企画だったが、最後に常陸国風土記を読んだ。本当に興味深かった。常陸国は現在の茨城県と当てるようだが、境界がちょっと異なるところがあると思う。前に出雲国風土記を読んだが、常陸国風土記が異なる。先ず、現存する写本は、全て略本だから、常陸国風土記には失った部分は多い。だが、省略していない部分があるが、その部分も出雲国風土記と異なる。地理的なリストは少ないが神話などは多い。常陸国には歌垣という週間は盛んになったようだし、神様の名前をあまり書いていなかったようだ。その代わりに、某山の神様などが書いてある。

だが、一番気になったので、やまとたけるの天皇が何回も出てくることだ。古事記や日本書紀には日本武尊は天皇ではないのは言うまでもないが、古事記にはちょっと天皇扱いがあるようだ。風土記の解説によると、やまとたけるは中央の伝説の中に生まれ、常陸に輸出したそうだが、その根拠は明らかではない。出雲神話のように、やまとたけるはもともと常陸国の豪族の神話は、天皇といわれ、大和朝廷に属したときに神話が中央神話に導入された可能性はないだろうと思った。常陸国は、なかとみ氏、後の藤原、と関係深いから、可能性はなくはないと思う。そして、古事記で景行天皇と日本武尊は犬猿の仲だから、それは政治的な抗争の名残りなのではないかと思った。そして、日本書紀で中臣氏がちょっと関与して、関係ある人物の天皇との間柄を見直したのは無理だろうか。確かに「ヤマト」は名前の中にあるので、大和の国と関係あるのは当然だが、決定的ではないだろう。古代から現存する証拠は少ないので、こういう風に架空な想像が立てられる。古代の楽しさの一部分だと言えよう。

実は、私は常陸国風土記を出雲国風土記より面白く思った。少なくとも、日本の神話について考えたり書いたりしたい私には、記紀だけではなく、風土記も、先代旧事本紀も読んだほうがいいと思う。日本語の現代語訳は、本紀はないと思うが、英訳があるようだ。読むつもりだ。


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