改訂・神道教化概説

この本は、アマゾンで扱われていない。ISBNもない。なぜなら、神職養成講座の教科書だからだ。一般の人が買うのは稀だろう。タイトルから分かる通り、教化についての本だが、教化の内容より教化の方法を論じる。神道の立場から考えたら、やはり教化は簡単な問題ではあるまい。

神道には教説はないとよく言われているし、説教の習慣もあまりないと言ってもいいだろう。だから、社頭で五分の解説などは、本の説教の勧めになるようだ。カルチャーセンターのような形で神道を始め、日本拠点文学や伝統文化について演説することも勧められているが、それは説教と多少異なると思う。

面白くて考えさせることは、境内の掃除も教化に含むことだ。殆どの掲げられた手段の目標は、周りの社会で神社の存在感を高まることなのようだ。要するに、神道は儀式の宗教だから、神社の存在を認識して、祭りに参列する人が多ければ多いほどいいと言えよう。別に帰依することはないだろう。広告のやり方とか、マスコミの扱い方などは存在感を高まる方法なのは否定できないだろう。だが、祭りを復活することも、新しい祭りを発祥することも、同じことを目指す。

新しい祭りの話は特に興味深かった。例として、神前結婚や試験合格祈願のことは挙げられたが、それは社会の変更に応じて発明された祭りだと言える。しかし、本がいう通り、ある日試験戦争が終わるはずだから、いつも社会のニーズに応えるように頑張るしかない。特に高齢化社会で、年上の人向けの人生節目祭りが必要になるだろう。子供と言えば、初宮参り、七五三、成人式があるが、厄除も女性の場合40歳になる前に終わる。だから、還暦の祭りなどを始めたらどうかとの提案がある。そして、古希などの注目された年齢のための特別な祭りをしたらどうかとの提案も。私は、賛成だ。農耕に努める日本人はもう少ないので、耕作と関わる祭りはもう身近ではなくなってきた。古から伝わってきた祭りを辞めるわけにはいかないが、現代の生活に関わる祭りも発想したほうがいいのではないか。


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