これも生徒がよく間違える使い分けだ。基本は、”the”の使い方にあるので、日本人にとって難しいことは驚くべきではない。
では、”most of the”というの、例えば”most of the students”、は、特定した人などの中の大半を指す時に使う。特定したというのは、一人ひとり定めた状況だ。例えば、学生の場合、”the students”は今教えている太郎君と一郎君と三郎君と花子ちゃんと恵ちゃんだ。五人で、他の人が入れない。”The students”はもうその五人に限られている。だから、”most of the students are male”と言える。五人の内、三人は男性だから、妥当だ。それに、指す人はもう定めたので、変わることはない。
“Most”、例えば”most students”、は、特定していない人を指す場合に使う。”Most students are now female”と言ったら、一般に学生について話すし、学生の中身がちょっと変わってもまだ妥当な言い方だと伝える言葉遣いだ。一人、二人が大学を辞めて、就職しても、女性が大半を占めることは変わらない。
要するに、”most of the”は、特定された人や物について話すための言葉だが、”most”は一般的に話すためだ。だから、普段は”most”のほうが使われる。