日本の現像

小学館日本の歴史のシリーズの第2巻を読んだ。これは、テーマ別で日本の古代史を検討する本だ。本当に興味深い。

始まりは、いつから「日本」と「天皇」を使ったのかという問題だ。(結論は、七世紀末だそうだ。中国を怒らせないように選ばれたのではないかということもある。)そして、社会の構想について様々な側面が紹介される。例えば、農業で米の種類はいつから使われたか、集落の形は何だったか、文字の浸透がどう進んだか、地域別の特徴がどのぐらい発生したか、交通網が整ったのか、などなど。古代日本の社会は思ったより複層的で、整ったという結論があるといえよう。

その基礎は、最近の発掘調査で木簡などが沢山発見されたことなのようだ。米の種類名が木簡に発見されたし、朝廷からの命令も木簡で新潟県や岩手県で発掘されたので、政府の直轄が広く及ぼしたようだ。

そして、木簡から字名や小字名が七世紀から受け継がれたことが分かったそうだ。だから、作者の平川南氏が大合併での地名の喪失を歎いた。確かに、地名を歴史的に続けさせても現代の行政には差し支えないようだから、私もそのまま続けてほしいと思う。残念ながら、私の影響力は平川先生のより大幅弱いので、結果はないと思う。

やはり、この歴史シリーズにはまってしまった。もう第3巻を読み始めた。


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