最低価格

最近資本主義の弱点が浮き彫りになってきた。所謂リーマンショックの後で、市場に全てを任せてもいいと思う人が少なくなっただろう。と言っても、依然の通りそう思う人はいない。如何に自由市場を唱えても、窃盗や強盗を制圧する法律を支えない人はいないと言ってもいいが、それも市場を縛る法律だ。「渡さないと殺すぞ」は交渉の一種だからだね。

だが、最近の現象を見たら、交渉の枠を定める法律が足りないと思わざるを得ない。一方、共産のような管理された市場もよくない。なぜなら、市場は複雑すぎるので、中央から管理できないからだと私が思う。だから、問題解決に向けて、枠を作る必要があるが、日常の市場に手を出さないほうがいいと判断した。

枠の一部として、最低価格はいかがだろうと思った。例えば、テレビであれば、19V型は2万5千円以上ではないと違法だというルール。それとも、お米なら10キロは最低3000円。

そうすると、或る程度価格の競争がなくなる。それは目的だ。実は、最低価格で売られる商品が多くなると予想できるだろう。だが、自由市場だから、他の競争がまだ続ける。品質とか、サービスとか、縁などで競争することが多くなるはずだ。そして、価格の場合、大手会社には競争力は著しく強いが、他の面で中小企業でも競争できるだろう。特にお店のレベルで、価格より対応が競争点になったら、小さいお店には競争力はある。

そして、従業員の賃金を抑える要因が減る。コストを減らしても、消費者には見えないので競争力に直接に結ばない。だから、他の競争力を増すために賃金を抑える場合はあっても、従業員の態度をアップするために賃金もアップする場合もあるのではないか。

勿論、最低価格には問題点もあるのは当たり前だが、現行の制度にも問題点は少なくないので、問題点を比較する必要がある。そうするために目標を定める必要もある。私の意見は、中小企業を支援するのは一つの目標だと思うので、大手企業に対しての競争力を増す方針にしたほうがいいと思う。そして、社会の中の弱者の立場をもう少し強めたいのだが、賃金に当たる圧力をちょっと減らしたらよくなるのだろうと思う。

確かに、明らかな問題点も弱者に攻める。それは、物価がちょっと上がることだ。だが、賃金も上がったら結局より酷くならないかもしれない。経済的なことは、予測するのは大変難しい。経済学者がリーマンショックを予想しなかったこともその例の一つだ。だから、実施して効果を見る必要があるだろう。残念ながら、政治で「試してみよう」とは言えない。無理であっても、政治家が解決方法を把握することは期待されている。

経済も政治も難しい問題だよね。


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コメント

“最低価格” への2件のフィードバック

  1. 高津区民のアバター
    高津区民

    物に対する評価基準が 値段 に重心が傾き過ぎているのも要因とも思えます。

    その他の基準、品質やアフターサービスで評価するならば、消費者にそれなりの知識等が必要です。

    どれだけ凄い技術であってもその技術の価値を理解する知識がなけりゃー高い評価を出すことなど不可能であります。

    値段は、グローバル化によって、均一の値段の方向に流れています。

    では、その他の基準は?と。

  2. チャート・デイビッドのアバター
    チャート・デイビッド

    コメントをありがとうございます。そうですね。値段を基準として評価するのは簡単ですから、そうする人は多いです。消費者のやり方の変更を促すのは難しいですが、それも必要だと言えるのではないだろうか。