今日北川景子さんが主演する『花のあと』という映画を見に行ってきた。結論から始めると、良かった。筆談ホステスでの抜群的な演技を思い出して、一年前に撮影された映画はどうかなとちょっと心配したが、必要はなかった。筆談ホステスの演技はより良かっただろうが、花のあとの演技も良かった。そして、北川さんのブログから分かった辛い殺陣の稽古は、報われた。素人の目から見たら、完璧だった。(殺陣の達人はどうか分からないが、一般の人が見る映画だからかまわないね。)北川さんの着物姿は美しいのは言うまでもないだろう。
だから、話をちょっと北川さんから離して、ストーリーの構成についてちょっと書きたいと思う。映画化された小説の原作だから、原作の内容はより多いはずだ。それは、ちょっと感じた。重要な部分はちょっと省略された気もしたし、人間関係をちゃんと描写する時間はなかったとも言えるのだろう。分からない点とか、信じ難い点などはなかったが、もう少し詳しく披露されたら、意味が深まるところはあった。ちょっと詳しく内容について書くので、見たいと思う人は、続きを見ないでください。
さて、えぐちといとの間の関係はわざと薄く描かれたと思うが、いととさいすけの関係には、もう少しシーンを入れたらよかったと思った。そして、さいすけの調査は、殆ど話題にならなかった。たしかに、いとは主人公だったので、脇役が担う部分を縮小するのは当然だともいえるが、ストーリーのなかに重要な役割を果たしたので、ちょっと見たかった。
予測しにくいストーリーではなかったし、敵討ちのところは典型的だった。一方、恋愛のところは、ちょっと個性的な感じだった。それも、さいすけの現れから予測できる結末だったが、いい構成だったと思う。ストーリーの側面で、映画を見て原作が読みたくなった。北川さんが表紙になった新版があったら買おうかな。
そして、作成の側面から指摘したい点もある。さいすけの行儀悪い姿は上手く伝わったと思う。そして、えぐちと対象になることも、よくわかった。特に印象が残ったのは、障子の開け方だった。いとなどが障子を開けたら、必ず礼儀正しくするが、さいすけは、反対側から開けたり、一気にがんと開けるので、礼儀が分からない人だというのは、よく分かった。
だから、映画は全面的に良くできたと思うが、ただ、原作の内容は、映画の枠からちょっとはみ出たと思った。小説を映画化すれば、よくある問題だから、許せるし、映画はまだいいが、ハンサム★スーツと比べたら、全面的にちょっと劣ると思った。
ところで、今日の朝の上映に行ったが、視聴者の殆どは年配の方だった。もちろん、平日の昼間に行ったら、働かなくてもいい人ばかりになるが、北川さんの前の映画は、別な層に向けたような気がする。新しいファンがでるのかもしれない。
では、これからDVDやブルーレーのための貯金を始めよう。