桜神宮

今日、大山街道の第一部の最後の神社を紹介する。これは、桜新町に鎮座する桜神宮と通称される古式神道本宮という神社だ。

未知の反対側から見る鳥居と看板
鳥居は伊勢の神宮や靖国神社の鳥居に似ている

正式な名前から推測で着ることは、神社本庁と属していない神社だということだ。直接に訊く余裕はなかったが、境内や由緒案内板を見たら、本当にそうだと思ってきた。

参拝する案内。二礼四拍手一礼との看板だ。
普通の方式と異なる参拝方法を勧める

拝殿に進んだら、賽銭箱の隣に参拝の仕方を説明する看板がある。それはよくあることだが、ここで二回深く礼をしてから、四回拍手するように書かれる。ご存知の通り、神社本庁の標準は二回の拍手だ。四回は、出雲大社で行われると読んだことがあるが、この神社は別に出雲系ではないのだ。そして、同じところに祈願の護摩は置いてあった。護摩は、またご存知の通りだが、修験道や密教で使われる祭具だ。現代の神社本庁の神社で、あまり使われていない。

ここで「古式」というのは、明治維新以前の方式を指すかもしれない。仏教と共有の祭具や統一されていない参拝の作法は、確かに近世以前の神道によく見える要素だと言われる。そして、表にある由緒案内板を読んだら、すぐに分かる。案内板によると、この神社は教派神道の一つの神習教の本山だそうだ。明治時代に神田に鎮座されたが、大正8年に「西へ移せよ」との神託があったそうだ。遷座のお陰で、関東大震災や第二次世界大戦の被害を殆ど免れたそうだが、重要なポイントは堂々と大正時代の神託をアピールすることだ。それは神社本庁のやり方と大きく異なる。

要するに、神社本庁の神社ではないようだ。むしろ、教派神道の一つの本拠だ。見た目で分かるために或る程度の知識が必要だが、案内板からすぐに分かる。

もう一つの興味深い点は、ご祭神の数だ。19柱だおうだ。天津三柱を筆頭にして、天照大神、大国主神、稲荷大神、天神も含めて、人気の神様が多く並んでいる。合祀の結果で祭神が多くなるケースは少なくないが、19柱は多いほうだと思う。(確かに、八百万の神を皆祀る神社もあるが、それは特別だ。)

神道事典によると、神習教は現在ちょっと衰退しているそうだが、それにも関わらずまだ立派な本山を持っている。

境内の風景のなかの社殿
社殿は、通常の神社とあまり変わらない

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