ここに引っ越す直前の18日の夜に、白幡八幡大神の神主さんにここに来てもらって、清祓式(きよはらいしき)を執り行ってもらった。それは、部屋を清め祓いして、新居の安全と安心を祈る式だ。神社で訊いたら、普段にある儀式であるような答えだったが、ゆり子には聞いたことはないそうだ。日本人さえあまりしないそうだが、私は日本人ではないので、大丈夫だ。もう一週間前のことだから、順番を間違えるかもしれない。知識がある方が気づいたら、教えてください。

先ず、神主さんがきて、祭壇を用意した。祭壇は南向きにして、上の断の真ん中にお札を立てた。そして、私たち家族が祭壇の前に並んで、儀式が始まった。神道の祭祀はいつもそうだが、お祓いから始まった。神主さんが先ず祭壇の前で祓い詞を唱えたし、そしてお札と玉串をお祓いした。それから、部屋のお祓いになった。玄関から始まって、部屋のすべて、トイレも含め、をお祓いした。和室で神棚の板を特別にお祓いしたし、最後のお祓いは、台所だった。このお祓いの間に、私たちが立ち会ったので、終わったらまた祭壇の前で正座した。したら、私もお祓いされた。
お祓いが終わったら降神の儀があった。それは、神様を祭壇の上にあるお札に呼ぶことだ。神主が短い祝詞をとても小さい声で唱えてから、けいひつという長い「おぉぉぉぉぉ」の音を出した。その間、私たちが頭を下げたが、神様がお札に入るという。神様が着いたら、供え物を奉った。写真で分かると思うが、事前に置いたので、奉るというのは、蓋を取ることを指す。(これは定められた略式だ。特に、神職は一人しかいない場合に使われるが、斎場の状態によっても使われる場合は少なくないようだ。)
供え物を奉ったら、次は祝詞奏上だ。祝詞の形は殆ど典型的だったが、お札に誘われた神様は複数で、家と関わる神様も、荒神という火の神様も、氏神様の白幡八幡大神も呼ばれたが、最初のほうに一部(二つか三つの言葉)をとても小さい声で唱えた。祝詞の殆どはちゃんと聞こえたが、その一部には特別な意味があるのだろう。
祝詞の後で、また祓いになった。今回、お米とお塩とお酒を散らして清めたので、本当に象徴的な量だった。先ず玄関で米の一粒ぐらい、塩の僅かで、葉っぱでお酒の一滴の量だった。台所や神棚も同じようにしたが、これは特別なところに限られた。お米やお塩を撒いて清める伝統は古いそうだが、やはり現代の家で清める後の掃除だ必要になるので、形式のみになったようだ。
最後に玉串を奉った。最初に神主さんが奉ったが、次に私がした。玉串を案に置いて、二礼、二拍手、一礼をした。そして、ゆり子が玉串を奉って、参列したゆり子のご両親も一緒に拝礼した。それで、儀式が終わった。
全部でほぼ30分がかかったが、真由喜がいい子にした。深いお礼も、拍手も、周りの真似をしたし、前半にあまりごそごそしなかった。もう儀式に慣れて、七五三の儀式で楽しめるのだろう。奉った玉串は、神棚に置いて、ここの状況が落ち着いたら神社に返却するそうだ。枯れてもいいと言われたが、現状を見たらかなり枯れてしまうと思う。白幡さんのお札を神棚で祀って、荒神のお札は台所のコンロの上に貼って祀ることになるという。まだできていないが、それはまだ引っ越しの後の掃除は途中だからだ。
では、家を清めてもらったら、引っ越した。儀式のお陰かどうか分からないが、ここは住み心地よい。
コメント
“入居清祓式” への2件のフィードバック
某大学で、神道の勉強をした者です。
一応、階位は取得しました。
ブログ、興味深く拝見しました。
いくつかお知らせしたい点がありまして、書込みさせていただきます。
榊を長持ちさせる方法は毎日水を替えることと、定期的に根元を切ることです。榊自身が切り口に保護膜を作るので、この膜を除去しないと水の吸収が悪くなります。(既知でしたらすみません。)
清祓に使う祭具は神社によって異なります。
酒の代わりに切麻を使用する例が多いと聞いています。
次第は神社により細部は異なりますが、大体は同じです。
ひょっとすると、本庁の『諸祭式要綱』に記述があるかもしれません。(すみません、今手元に参照できないので…)
他にも神道の疑問点、御座いましたら、答えれる範囲でお答えします。
青猫様、コメントをありがとうございます。階位の取得をおめでとうございますが、いつ取得したか分かりませんので、ちょっと遅いかもしれません。
榊のアドバイスをありがとうございます。知りませんでしたので、本当に役に立つと思います。
では、「神社によって異なります」というのは、神社神道の原則に近いですよね。勉強すればするほど、それが分かって行きます。
そういえば、私の『諸祭式要綱』は手元にありますので、確認しました。「新殿清祓の儀」という祭式がありますが、内容が大きく異なります。降神の儀や昇神の儀は先ず入っていませんし、清める順番屋様式も大きく異なりますし、その上新築の場合に向ける祭式だそうです。続編にも載っていないようですから、他の祭式から作られた儀式だったのでしょう。確かに他の清祓式の作法が入っていましたので、想像し難くはありません。
私がブログに書いたことについて訂正や補充がありましたら、ぜひコメントで買い込んでください。私には、大変勉強になります。よろしくお願いします。