ヨーロッパ連合が2008年にヨーロッパの全域で調査を行った。その調査は、EU-MIDISといい、意味は「ヨーロッパ連合の少数民族と移民の差別の調査」ということだ。必要に応じて翻訳したが、どこでも、どういう民俗でも、同じ質問をした。その結果、国毎に、そして民俗毎に差別の経験が比べられるようになった。それは、初めてだそうだ。その情報に基づいて、本当の問題を見つけたり、挑戦したりできるのようになった。
だから、私が代表社会議で提案したい案の一つは、川崎市で同じ調査を行うことだ。ヨーロッパの調査も殆ど大都会で行われたので、川崎市で同じ調査を行ったら、ヨーロッパとも比べられる。そして、対象の外国人を分けたら、在日韓国・朝鮮人と中国人と東南アジア人と日系人と白人の経験の差も分かるはずだ。
なぜ必要だと思うかというと、日本での差別について議論が合意しないが、その重大な理由は情報はないことだからだ。日本での差別は酷いか軽いか、白人の経験する差別は東南アジア人と比べたら重いか軽いか、問題になるのは何だか、などなどの質問にはちゃんとした答えはない。白人の間でも、一ヶ月に何回も警察官に身分証明書を要求された人もいれば、私のように六年間に一回もされなかった人もいし、差別は通常の状況だと主張する人も居れば、私のように極めて稀にしか遭わない人もいる。だから、統計を分析しないと、事実が明らかにならない。
そして、代表社会議で川崎の現状が分かったら、一番必要になる変化を求めることもできる。要するに、情報は、将来の活動の必要不可欠の基盤になるので、収集を要望したいのだ。