フォーサイトという雑誌が四月号で休刊したが、私はまだ読んでいる。今、四月号を読んでいるが、最後の雑誌として連載の纏まりやこれからの世界に着いての記事は多いので、特に興味深い。ブログで気になったトッピクをピックアップしたいと思う。
先ずは、日本語の普及だ。日本に来る外国人の現状を探る連載にも、インドネシアの外交と関わる人とのインタビュにもこのことに触れる。両方が促進する。日本の政府には、日本語の普及を推進すべきと述べる。私は、「するべき」の表現はちょっと避けたいのだが、「したほうがいい」のレベルで賛成する。
なぜなら、日本を理解するために日本語は必要だ。そして、日本に住むために、日本語は必要だ。親日になる人の殆どには、日本語ができると言えよう。だから、日本語の学習は日本の外交の基盤になる。「友愛」はもはや過去の政治看板だが、友好な国際関係はやはり好ましいし、日本語を勉強する機会があれば、そういう気持ちを育てるための前提になるだろう。
具体的に考えれば、科学等の先端技術が浮上する。今の世界では、もはや一つの国の国境の中で進められない。国際的な人脈は必要不可欠だし、海外からの人材を集めないと衰退するしかない。日本の科学者には、このことは常識だ。英語ができなかったら問題だとされるし、英語はできなくても、論文を英語に訳してもらって、国債論文誌に出版してもらう。その反面は、日本に海外の優秀な人を日本で働かせることだ。このことには、様々な問題があるが、日本語はその一つだ。日本語抜きに大学で働くことは可能だが、容易ではないと思う。だから、日本を職場として考える科学者は少ないと思える。一方、日本語の学習が普及すれば、日本を考える人の数も増えることは期待できるだろう。
中国が世界中所謂孔子院を開いて、中国語の学習を積極的に推進している。日本の財政の状況を考えれば、同じような行動は無理かもしれないが、別な方法を考えて、人材等を上手く発揮すれば、一定の結果がある方針はないのか。日本の知名度も増すし、日本の本質もより多くの人に理解されるし、優秀な人材が日本を目指し始めることも期待できる。外交の所謂ソフトパワー(柔軟な力)は、武力を放棄した日本には特に重要な道具だから、このソフトパワーの基盤を敷かないか。