科学者の満足度

先週のNatureで、世界中行った調査の結果が発表される(記事は英語だ)。その調査が科学者の給料や満足度について調べたが、結果は日本にとってはよくない。

先ずは、日本で働く科学者の満足度は世界一低いのだ。中国やインドの科学者の満足度も日本より高いそうだ。これは、問題だ。日本に優秀な科学者を誘致したければ、そうするべきなのだが、日本の研究環境を世界上位にする必要がある。なぜなら、日本語の壁があるので、動機や魅力をさらに強くしないと誰も来ないからだ。科学者には、英語は必要だから、簡単にアメリカに行けるし、アメリカで働く科学者の満足度が日本の場合をかなり上回る。イギリスやカナダはアメリカよりも高い。行き先を迷うほどではない。言語はもうできるし、科学者の環境もよりいいし、さらに給料はより高い。日本には競争力はないとも言えるだろう。アメリカでの給料は日本より4割ほど高いそうだ。比べたら、日本には利点はないだろう。

現在の不況で給料を上げるのは無理だろうが、環境の改善に努めるべきと思わざるを得ない。特に低い点は、年金、休暇、育児休暇、そして同僚や先輩からの支援だ。年金はやはり国家レベルの問題だが、それ以外は、研究機関が取り組むべき問題だと思う。

そして、もう一つの問題がある。日本で、男性と女性の間の給料の差異は特に広いそうだ。先進国の間一番酷いようだし、40%ほどだ。女性が男性の60%しか貰わないことは、深刻な問題だ。原因は不明だが、これも真剣に検討すべきことだと述べたいのだ。

先日、日本には世界中の優秀な人材を誘致する必要があると主張したが、このような環境があれば、極めて難しい問題だ。


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