先日の読売新聞の社説で、日本の大学の国債評価が低下すると述べた。イギリスの教育専門誌の世界大学ランキングを証拠として挙げた。去年、東大が21位だったが、今年26位まで下落した。香港大学が東大を追い付けて、アジア1位になったという。それに、上位200位に入る日本の大学の数も半減以上、即ち11から5、してしまったと言う。これが確かに深刻に見える。
ただし、この専門誌のランキングの基準を、今年から変えた。だから、変化は多いことは当たり前だ。国債評価の変化を表すとは言えない。実は、去年のランキングとほぼ同じ基準を使ったランキングもある。「QS World University Rankings」というランキングだ。(去年まで、THESという専門誌と提携して発表したが、今年から別々になった。)これを見たら、香港大学が確かに東大を追い付けたが、僅かだ。東大が今年24位になって、香港大学が23位に着いた。それに、上位200位の大学の内日本の大学は10ある。
だから、比較できるデータを見たら、微妙に衰えている可能性があるし、著しい台頭はないことは確実だが、警鐘ほぼの結果ではないだろう。
こういっても、社説の残りの内容に賛成する。日本の科学は国際的に悪くはないが、それは日本の権利ではない。国際的な留学や共同研究などに今より力を尽くさないなら、いつまでこの状況が続くか分からない。だからこそ、結論の証拠として使うデータに気をつけてほしい。
コメント
“詳細の重大さ” への1件のコメント
世界大学ランキング 選定の基準は何?
http://japanese.ruvr.ru/2010/09/19/21114182.html
「ああしたランキングを作っている人々は、ある操作をしているように思えてならない。なぜなら、まず第一に、すべては一つの事、誰が判断するか次第だからだ。 第二に、どういった指標が評価されるのか、どのように大学の順位が決まるのかという点だ。皮肉を言えば、もし『正しく』この問題にアプローチするならば、たいした大学でなくても上位を占めることができる。我々が重視するのは、国際的な評価という一つの指標であり、これはQS社などのランキングとは別のものだ。」