法務大臣の国会軽視発言

最近国務大臣の失言が続発した。具体的な内容が異なるが、自民党政権の時代を連想させる。今日論じたいのは、柳田法相の国会軽視発言だ。

議院の質問と対応する為に二つの表現しか必要はないという内容は、やはり良くない。だが、なぜ悪いかちょっと考えた方がいいと思う。明らかに支援する人に対する冗談だった。文字通り柳田氏がそう思うとは思えない。少なくとも「検討したいと思います」という表現も必要だろうし。その上、大臣の答弁には内容が欠けることは、周知の通りだ。政権の危機回避の場合があれば、人権や国家安全上言うべきではない場合もある。大臣は単純に無知である場合もあれば、だれも分からない問題である場合もある。国会議員も国民も私もよりしっかりした内容の答弁が欲しいが、事実は否めない。要するに柳田氏が認めなければならない事実について冗談したことに過ぎない。辞任に至る理由は何だろう。

実は、個人的に辞任に至らないと思う。失敗だと強調したいが、人間なら失敗するし、このような失敗で人間が死ぬ筈はない。国務大臣の失敗のうちかなり軽いので、注意で済ませても良いと私が思う。だが、柳田氏を批判すべきだとも思うし、本人が深く反省しないと国務大臣に相応しくないとも思う。

その理由は、冗談の形だ。他の選択肢を挙げよう。「法務大臣であれば問題の一つは、国会議員に対する答弁には表現を二つしか使えないことだ。それは、『個別事件に付いて答えかねます』と『法律と証拠に基づいて進めたいと思います』だ。しっかりした答弁するわけにはいかない場合は殆どだ。」特に面白い冗談ではないのは確かだが、国務大臣は、県知事と違って、大笑い芸人ではない。しかし、同じ事実についての冗談で、国会軽視を表現しない。むしろ、国会への答弁の内容が縛られることを歎くような冗談だ。司法、立法、行政の分別を尊重する為に法務大臣には詳しく答えるわけにはいかない場合が、例えば国土交通大臣と比べたら、比較的に多いだろう。

では、柳田氏が上のような冗談を選ばなかった理由は何だろう。国会の質問を回避したい気持ちがあるからなのではないかと思いやすいのだ。問題は、発言ではなく、発言が浮かび上がるような態度だ。「生む機会」の失言も同じだ。言葉自体は無礼だが、女性に対する考え方は問題だ。要するに、この冗談を気軽に発したことから、柳田氏が国会を深く尊敬しないことが分かる。

一方、私の編集者の経験で最初に詳細を知らない人から無意義の質問が続いたら、うんざりになることは当然だと思う。現役の国務大臣には経験はないので、まだこのことを習っていないと思うので、直ちに罷免しないほうがいいと判断する。確かに編集者になったばかりの時に私が何回も対応に失敗したので、失敗すればすぐに罷免する方針を取ったら有能な大臣が育てない虞れがある。本当の問題に気づいて、反省したら、柳田氏も立派な大臣になれるかもしれない。


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