震災の対応を振り返って、「より早く対応したら良かった」と政府が反省する。それはそうだが、緊急なことが起きたら、いつもそういう反省があると思う。原則として、予想外の状況に向き合ったら、人間がどうやって対応するか分からなくて、戸惑う。だから緊急の時の形式的な反応を練習することは消防士などには普通だそうだ。専門家であれば、殆どの場合役に立つ行動を決めたら、殆どの場合利益になる。逆効果がある場合もあるかもしれないが、いつも戸惑うよりましな状態だ。
そして、天災などの急なことで、情報も足りないし、どう展開するかも予測しにくいので、適切に判断することは極めて難しい。一週間前、ちょっと冷却機能が弱まった原発に人を派遣するか、壊滅な状態になった街に派遣するか。今から見ても、明らかではない。原発の対応がより緊密だったらよかったが、その代わりに実に救出された人が死ぬかもしれない。一週間前に妥当な判断ができるはずはない。
だから、まず、天災の後で管理者を厳しく批判することは相応しくない。怠慢したら別だが、深刻度に合わない対応を批判することも危ない。なぜなら、深刻度も不明な点の一つだ。過剰な反応でも問題がある。例えば、原発の対応として日本政府がアメリカ政府と同じように80キロ以内から皆を避難させたら、190万人を避難することになるそうだ。今のところ、25万人ぐらいの避難者に必需品が届かないので、その8倍になったら避難所で人が死ぬことはほぼ確実だ。だから、必要ではなければ、命じるべきではない。必要かどうかを判断することは、難しい。
そして、この状況があることを念頭に置いて、災難の対応を事前に決めた方がいい。例えば、一日目首相が総理官邸に戻って、なるべくリラックスして、睡眠をとる方針。なぜなら、24時間以内総理ができることは全くないからだ。戦略的な判断を求める為の情報はまだないし、総理の手許に得た情報がまだ届いていないからだ。その後、総理の責任が重くなるので、力を備えたほうがいい。同じように、戦略的な判断には情報は不可欠だから、緊急体制には情報だけを担当する人も必要だ。情報を集めて、配るのは任務だ。実は、情報の問題を踏まえて、最初の24時間で現場で対応する人が上司や政府と相談することも報告することも法律で禁止したほうがいいと思うほどだ。相談しても効果は期待できないので、現場にいる人の判断に任せるしかない。相談を禁じたら、確実な判断ができない場合相談する為に待つことを防げる。
それはそれで、一番言いたいことは、次の通りだ。緊急事態下で判断した人を後日の情報に基づいて批判することは避けるべきだ。
コメント
“緊急対応” への4件のフィードバック
批判の内容
先生のブログのご意見同感です。
批判の矛先が少し違っていると思わざるをえない内容が多々見受けられます。
これはもしかしたら日本あるいはアジアなどで特有なのかもしれませんが・・
合理的なおかつ効率的な判断で批判するというより、精神的・感情的な批判が多い気がします。
先生のブログの内容とは少しずれますが、(これはもしかしたら私がみている範囲での偏見であるかもしれません)例えば、不眠不休より、適度な休息をとって適切な判断を管理機能は果たさなければならないし、服装よりどのような行動をとっているかといったことです。
先生が言われてる通り、批判は当時の状況を考慮しての内容であるべきであるし、あるいは批判ではなく、将来の教訓であるべきです。
@敦子様、コメントをありがとうございます。私も、敦子さんが示唆することが気になりました。総理が手で作業する筈はありませんので、なんで記者会見をいつも作業服で臨むのかとはつい思います。でも、合理的なサポートだけではなく、精神的なサポートも必要ですから、東国原氏を真似て国民を励ますことができれば、それはいいことです。寝不足は同じことでしょう。精神的なサポートになります。この場合、単純なパーフォーマンスにも効果があると言えましょう。
この大規模な災難で難しい問題は数えきれないほどですし、指導者も人間ですから、残念ながら完璧な対応を期待できません。
@チャート・デイビッド
thank you for your comment! I think I need to learn how to write Japanese as well in order to convey the right meaning lol
Let me challenge to explain in Eng. I was trying to say that Japanese people including me need to learn how to criticize logically ! I dont mind what PM or Ministers wearing unless they wear somethings. I felt those criticize make Japanese people especially who need to be disclosed to the public consider only how the public see and hesitate to express their own thinking. Of course it is not always good to show their honest feeling or thinking like our governor, but still the media need to guarantee various ways of expression and opinions.
I am also scared that criticize tends to become lethal weapons in many ways and does not allows to discuss honestly. This is my personal feeling, but I really feel through working for the government.
Anyway, again sorry for my poor expression in Japanese and maybe in English as well lol
Looking forward to read your blog!
@Atsuko様、またコメントをありがとうございます。また日本語で挑戦します。私の読解力がまだ足りませんね。
言いたいことが分かったかどうか確信させてください。日本人が人を批判する時に、合理的な批判より、直感に基づいた批判は多いので、政府などの人が予想する批判に気にしすぎて、言うべきことを言わないことにするという内容ですか?そうであれば、私も共感しますが、日本人だけではありません。イギリスやアメリカでも同じ現象がよく見えますので、世界中の共通する問題でありましょう。
批判されることに覚悟して頑張るしかないでしょう。
とは言え、より正直に発表できるような環境を整えたらいいと私も思います。特に、「知らない」と「分からない」との発表が許されたら、より確実な発表を期待できるのではありませんか。
では、これからもブログを宜しくお願いします。