今イギリスでプラバしーとネットの社会が話題になった。きっかけは、あるサッカー選手が浮気の噂について、裁判所で出版禁止令を得たのに、ツイッターで7万5千人が選手の名前を披露したそうだ。それに、昨日イギリスの国会で国会議員が選手の名前を発表した。イギリスの法律で、国会議員が国会で何を言っても法律的な罰を受けることはないし、国会で言われた内容が報道されても、報道する人にも罰は与えられないので、禁止令はもう完全に無効に等しい。一方、イギリスの最高裁判官(ところで、名字はJudgeで、つまりイギリスの最高裁判官は裁判官さんという)が「ツイッターなどは乱れる。法律に従わないと罰するべきだ」と主張した。
7万5千人を罰することはできない。少なくとも、懲役にはなれないし、罰金であれば払うとしない人は多いだろう。だからまた懲役になるので、制度が崩れる。一方、法律に従うべきだろう。(実は、よく考えたらそれは非常に難しい問題だが、今日その一般的な問題を取り扱うつもりはない。)
プライバシー法の目標は、新聞などのメディアが人のプライベートのことを乱れに公表しないように保護することだと思う。友達の間の噂話を制約することは目的ではない。少なくとも、それを目的とするべきではない。人と人の間の会話を抑制しようとすれば、自由を大きく侵すので、日本やイギリスのように自由な国で絶対避けるべきだ。
さて、ツイッターでのツイットは、友達との噂話か、公表か。これは簡単に答えられる質問ではない。一方、誰にも読める内容だから、公表だろうと思ったら、他方実に読む人は殆ど友達で、数十人に過ぎないし、ツイットをすることは噂話の認識でする行為だ。ブログも同じだ。このブログは、誰にも読めるが、実に読む人は100人ぐらいだろう。居酒屋で大きい声で話したら、ほぼ同じ人数が聞くだろう。(まぁ、私のブログはまだ小さいけれども、或る程度読者がいるので、居酒屋での話を過ぎただろう。)それに、禁止令を知らない人は多い。新聞などであれば、経営の一部として禁止令を調べるべきだと言えるが、一般人であればそうではない。特に、イギリスで禁止令の存在さえ守秘義務の対象になるので、一般人が分かるはずはない。秘密な法律を侵したから罰することは許せない。国家の犯罪だ。でも、一般人が従えるように禁止令を公表すれば、矛盾を抱えて意味がなくなる。「○○さんが××さんと浮気したことをいわないこと」などになるからだ。
つまり、一般人が何でも気軽に公表できるようになった現在のネット社会で、このような法律が適応できない。誤解されないように明記にするが、これは問題だ。嘘の噂が特に精神的な傷になりかねないが、噂の内容は本当でも余分な被害を与えることがある。それでも、解決方法は、ツイッターを制限することではないと強調したいと思う。そうすれば、より深刻な問題になる。言論の自由を潰してしまう。
対応として、噂に基づいて待遇を決めることを禁じることができるだろう。雇用や昇進などが噂のせいで難しくなれば、裁判で強制的に採用を命じることを可能にすればいいだろう。もちろん、これは完璧な解決にならない。どうやって昇進しなかった理由は噂だったということを保障するのだろうか、など。
ネットの普及で、社会が根本的に変わる側面があるが、これはその一つだと思う。適切な対応を探ることに、時間と試行錯誤は必要なので、それまで錯誤があることは確実だ。その錯誤で人の被害が少ないように祈って止まない。