タバコ税と酒税の増税

具体的な政策をブログで提案したのはもう久しいので、今日書かせていただく。

財政赤字は日本の深刻な問題であることは、よく言われるし、先日人口減少の立場から見て私もそう思うことを明らかにした。だから、健全な財政を構築する政策は必要だ。そのなかで、タバコ税と酒税の増税を取り組むべきだと思う。

基本的な理由は簡単だ。タバコもお酒も健康に悪いし、環境にも悪化をもたらす。タバコの場合、匂いなども問題だが、受動喫煙も健康に良くない。お酒の場合、飲酒運転はもちろん、酔っぱらった人の暴動なども問題になる。そして、アルコール依存で、他の麻薬と同じように自分の人生も家族の人生も破壊することがある。だから、タバコもお酒も抑制するべきだと言える。

一方、禁じるべきではない。アメリカでアルコールを禁じた時、組織犯罪の促進になったばかりだったそうだ。それに加えて、お酒は日本の伝統的な文化と深く関わるので、違法にすると文化の損害になる。私がお酒を一切飲まないが、飲む人によると美味しいし、楽しいそうだ。自由を念頭に置いたら、そのことからも禁じるべきではない。たまにお酒をちょっと飲んでも問題にならないし、特別な部屋で煙草を吸ったら、自分の健康にしか問題はない。

だから、増税したらいいと思う。酒やタバコの値段が上がったら、特別な祝いなどに使用を絞るとか、消費量を減らすなどの効果が期待できる。現在、酒税と言えば、ビールなら1リトル当たりで20円だそうだから、アサヒスーパードライの値段の半分弱は税金だ。一方、日本酒は1リトル当たりは12円だそうだから、段階的に上げたらいい。

もちろん、どの政策でも問題もある。ここに二つが顕著になる。

一つは、基本的な矛盾だ。財政の健全化のために税収が上がれば上がるほどいいが、アルコールやタバコの消費を削減すれば、逆に税収が下がる。これを解けるために、税率の増加率が消費の減少率を上回るようにする。だから、統計を検討しながら実現するべきだ。

もう一つは、醸造業などへの影響だ。高級な特別なお酒を醸す会社にはあまり影響はないと思えるだろう。お酒の値段が1割上がっても、特別なイベントのために買う人がまだ買うと思う。だが、アサヒなどの大衆向けの醸造社やタバコの業者には打撃になると思わなければならない。和らぐために、増税を段階的に導入するべきだ。だが、基本的に大手会社が国民の健康を損なう商品から脱出したほうがいいと思うので、その必要性に経営陣を覚悟させて、会社の方針を変えるの時間を与えるスケジュールで増税を導入したほうがいいのではないか。

だから、この政策からいい結果が期待できると思う。国の住民の健康向上に貢献するか、財政赤字の縮小に貢献するか、それとも両方に貢献するか。いずれもいいことだ。


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コメント

“タバコ税と酒税の増税” への2件のフィードバック

  1. yutakarlsonのアバター

    国を挙げた“増税万歳状態”の異常クルーグマン教授の緊縮財政批判に耳を傾けよ―【私の論評】これこそ、万死に値する、政治家のマクロ経済音痴!!いま、増税を叫ぶ政治家、新聞は、ただの馬鹿!!

    こんにちは。タバコ税と酒税の増税は、増収策としては、意味がないと思います。今の増税万歳状態は異常です。緊縮財政を堅持し、金融引き締め策を堅持し、増税をすれば、もう一段日本のGDPがさらに、落ち込み失われた30年が続くことは明白です。世の中では、多数派が正しいということになりがちですが、ここで、はっきり言わせて頂きますが、今のこの時点で、増税に両手をあげて、賛成する政治家は、ただの馬鹿です。財務省の官僚にただ丸め込まれているだけであって、政治家の資格などありません。詳細は、是非私のブログを御覧になってください。

  2. チャート・デイビッドのアバター
    チャート・デイビッド

    @yutakarlson様、コメントをありがとうございます。

    今、日本の経済には構造的な問題があると思いますが、経済成長主義の幻想から脱出すべきだと考えています。だから、国内総生産が減少しても、必ずしもそれは悲劇ではありません。経済の根本な概念を変更するには、慎重に努力する必要があるのは言うまでもありませんが、経済成長に悪影響を与える政策を取るべき場合もあり得るというのは、私の意見です。

    だから、増税を唱える成果は、ただの馬鹿だと私が思えません。