宇宙の共同開発

先日、日本のHII−Aロケットが打ち上げに成功して、情報衛星を軌道に入れたそうだ。これで、HII−Aの成功率が世界の基準の95%に達成したそうだから、受注を期待するとNHKのニュースが報道した。次回の打ち上げは、韓国の衛星だそうだ。ただし、HII−Aはちょっと小さめなロケットだそうだ。

そして、先週のNatureでアジアでの宇宙開発競争についての記事が載って、競争より協力を勧める主旨だった。冷戦下でも、アメリカと旧ソ連が宇宙の開発で協力したこともあったし、現在ISSの維持がロシアのロケットに専ら頼るようになった。一方、ヨーロッパの国が共用の宇宙開発機構を持って、共同開発のみを行う。

私も、日本がこの分野でアジアの諸国と協同したらいいと思う。宇宙開発には膨大な資金は必要だから、数カ国での共同事業であれば、一つの国の負担が軽減される。そして、研究者がより多くなって、発明や発想が一層豊かになる。それに、共同事業が成功したら、共有する祝い事があるので、気持ち的な国際絆にも貢献する。共同開発の過程で研究者の間の絆が強くなるのはいうまでもないだろう。

中国と協力するのは理想だろうが、様々な問題があるので、第一歩には相応しくないと認めなければならない。一方、韓国との協力には特に問題はないと思えるだろう。それに、台湾との協力も可能なのではないか。(台湾と連携すれば、中国との連携が確かにより難しくなるが、中国との連携はもう充分難しいので、おそらく上積みの問題にならないかもしれない。)そして、Natureの記事によると、もうベトナムとの協力があるそうだから、それの促進したらいい。タイ、マレージア、フィリピンなどとの協力も検討の視野に入れてもいいのではないか。

宇宙の利点は、今のところ国益の競争と関わらない側面は多いことだ。だから、競争にならないところで協力して、友好な関係の基盤を敷くことができると思う。それに、魅力がある事業だから、注目を集めるはずだ。実現できたらいいと思う。


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