所得税の寄付金控除

先日、確定申告を国税庁作成コーナーで作ろうとした。ただし、寄付金控除の件で、ヘルプセンターへ電話して、数時間がかかってしまった。結局、原因は私の誤解だったが、何を誤解したかに辿り着く為に大変な時間がかかったので、ここで説明する。

寄付金控除の中には、沢山の項目がある。特に去年の場合、東日本大震災に対する寄付金には特別扱いがある。だから、入力画面には「東日本大震災に関する寄付金ですか?」という質問があり、「はい」と答えたら、どこに寄付したかの選択肢が現れる。私が日本赤十字社に寄付したので、その選択肢にした。問題はなかった。

問題は他の寄付金だった。去年、制度が変わった。旧制度で、寄付金額から5000円を差し引いて、所得全額の40%を上回らなければ、所得額から控除できた。40%を上回れば、全額の40%を控除できた。新制度で、差し引く金額が2000円になったし、旧制度もそのまま残ったが、、もう一つの選択肢ができた。それは、寄付金額の40%を税額から控除することだ。この場合、上限は税額の25%になる。(前にもブログで書いたことだ。)一番有利な方を選ぶことができる。

これは複雑だと思う人がいるだろうが、これは複雑なところではない。複雑は次のところだ。

控除方式の選択は、寄付金の全額が対象になる。一部ずつ分けることはできない。(計算が難しくなるからだろう。)しかし、「全額」というのは、寄付先の種別の全額だ。種別は、認定NPO法人も公益社団法人も市町村もあるので、それぞれの金額に対して方式が選べる。

もう一つの複雑になる点がある。今年の四月以前、新制度の対象になる寄付先が存在しなかったようだ。少なくとも、私の寄付先が四月一日から認定を受けたそうだ。だから、寄付先から届いた領収書が三月以前と四月以後に分けられた。三月以前の寄付金は、入力ページで「上記以外の寄付金控除に該当する寄付金」として入力するべきだ。(他の選択肢はないから、これおは確実だ。)

私の誤解は、私の寄付先は、日本赤十字社以外、すべて認定NPO法人だと思い込んだことだった。去年まで、特定法人などの用語だったし、一つの領収証に「オックスファム・ジャパンは認定NPO法人です」と明記されたからだった。他の領収書には、種別は明記されていなかった。しかし、後で調べたら、ユニセフセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは公益社団法人だったことが別なところで書いてあったし、ユネスコの領収書に明記されていなかったが、名称は「公益社団法人日本ユネスコ協会連盟」であるし、後ろに必要とされる証明書も印刷されたので、そうだと思う。

つまり、纏めたら以下の通りだ。

先ず、東日本大震災に関する寄付金は特別だから、それを記入しないといけない。

そして、三月以前の一般寄付金は、旧制度の対象になる法人に寄付した可能性は高いので、別な領収書を受けて、「上記以外」の項目に記入しなければならない。

最後に、寄付したら、寄付先は公益社団法人か認定NPO法人か、予め確認しなければならない。全く同じような性質を持つ団体が別な資格を持つ可能性もある。(オックスファム・ジャパンとセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは同じような団体だが、資格は異なる。)

そして、戦略的に寄付すれば、公益社団法人や認定NPO法人や日本赤十字社に寄付を分けてしたら、お得だ。特に所得は平均並みで、年間の寄付金額が10万円を上回るばあい。

ヘルプセンターでもこの問題を特定するには数時間がかかったので、明らかなことではなかった。正しく入力すれば、税額が4000円位減ったが、一番大事なのは、訂正申告を提出する必要がなくなることだ。それはめんどくさい。

今朝、NHK総合テレビで、寄付金控除の返還金を受ける為に、作成コーナーで15分でできると報道されたが、そうではない場合もあるよね。


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