家の話

ゆり子と松籟の理想の家のことを話し合った。今住んでいる住居は悪くないが、ゆり子には庭が欲しいし、私はより容量がある図書室が欲しいので、いつか引っ越したいのだ。そして、建売ではなく、自分の住宅を発想して、建ててもらう形式がいいと二人共思う。だから、具体的な構造などを話し合った。

私は、図書室をヨーロッパの中世のゴシック風がいいと思うし、和風の部屋も欲しい。ゆり子は、和風の部屋もいいそうだし、庭を重んじて屋内と屋外を一体化する構えがいいと言う。それに、私は千年住宅がいいとも思って、エコ住宅も目指したい。千年住宅というのは、修理ができる構造で、建て替えはいつまでも不要な形を指す。もちろん、手放したら千年耐える建物は構築できない。それはエジプトのピラミッドぐらいだからだ。耐震性も重要であるのは言うまでもない。それに、できれば半分独立する住居を加えて、三世代住宅にふさわしくしたい。

食卓で座って、大雑把な平面図を描きながら話し合ったが、結局一応合意した。お互いに欲しい要素を入れることができるようだから、何となく何を目指しているのが分かった。

千年住宅だけではなく、一億円住宅になりそうだから、現実に近づかせなければならないが、理想は先だ。理想が分からなかったら、何が近いかも分からない。


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