神職の就職

4月30日付けの『神社新報』には、全国の神社本庁に付属する神職養成機関からの奉職状況についての情報や分析が記載する。奉職というのは、神社で働くことを指す表現だが、神職の資格を得るために1年間以上勉強した人の過半数が神社で就任することは驚くほどではない。それでも、75%をわずかに上回る割合だから、記事の趣旨はこの状況についての心配だと言える。

神職の養成機関として、三重県の皇學館大学と東京都の國學院大學は圧倒的に多く神職を排出する。他の施設の卒業生の合計は、七分の一ぐらいだ。分析のところで、っ興味深い相違点がある。皇學館大学のコメントは、神宮や神社のおかげで内定できたことに過ぎない。國學院大學のコメントが75%の原因をより詳しく説明する。神社の求人には、「神職子女」、「男子」「二十代」という条件がよく見えるが、養成講座を卒業する人の三分の一は女性で、もう三十代になったか越えたか人も多くなっているし、そして一般人の割合も増加しているので、神社側に幅広い人材の採用を期待すると言う。

國學院大學のご意見と同意する。特に求人を男子に限るのは許しがたいことだ。年齢で、長く奉仕する人が欲しいという気持ちはよく分かるが、神社以外の社会の経験を持つ人も貢献できるのではないか。そして、神職の血が流れることを条件にすることは、神道の衰退を保障するほかならない。家族の人数が減る一方で、社家の子供は皆神職になろうとするとは限らないし、女性もいるし、男性であっても実家の神社で奉仕することも多いだろうから、深刻になっている後継者問題の解決に繋がらないはもちろん、問題を深めるばかりなのではないか。現代社会に対応するために神社でその社会を体験した人、そして代表する人を奉仕させるべきと思う。

伝統を保つのは大変重要なことだが、保ちながら現状に合わせなければならない。氏神様の白幡八幡大神がいい例になると思う。3月の初卯祭で稚児が二人参加する。伝統によると、氏子の長男で5歳の子だったそうだが、去年から女子も稚児になっている。その理由は、家族の構造が変わってきて、毎年5歳の長男が二人いるとは限らなくなったからだ。祭祀の重要な要素を廃るより、条件を緩和した。社家の流れを汲まない人でも、神職の資格を得たらちゃんと奉仕できると思うし、一般人には神道の伝統の馴染みが浅い可能性があれば、奉職先の神社以外の社家であれば、実家の慣習を奉職先の慣習より重んじる可能性もある。

来年、奉職状況をまた論じる記事があると思うが、解決の芽生えを披露するといい。


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