小学館の日本の歴史のシリーズをまだ読み続けている。読書の時間が限られてきたので、この一冊を読むには一年間ぐらいがかかった。だから、書評にならない。最初の内容をもう詳しく思い出せないからだ。
それでも、勉強になった。中世になったら、現代の認められる「日本文化」の輪郭が見えてくる。侍の台頭はもちろん、能楽や念仏も発生するし、中世の晩期には茶の湯が生まれてくる。日本の姿勢を把握する為に、必要な時代だ。
今思い出せる点は、当然本の後半からくるが、環境変動の影響が目立った。応仁の乱が飢饉などの気候が厳しかった年に起こったが、そう言う危機に政権が対応できなかったことは大きな原因だったようだ。内戦を避ける為には、能力がある将軍は必要だっただろう。そして、中世で権力を持つ人は、中央だけではなく、地方にも拠点を置いたが、住民の命を守ることはできなかったそうだ。住民が一人一人で自分の命を守らなければならなかったようだ。それでも、文化には花が咲いた。人間は、やはり強い。
歴史の本を読んだら、いつも二つの方向から考える。一つは、仮に歴史が別な方向に行ったら、どうなるかという質問だ。基本的に遊びだが、歴史を把握することにも貢献する。もう一つは、現代と対比して、何がわかるか考えることだ。いつもよく分かることは、法律や伝統や社会の構成には必然的な拘束力はないことだ。今高く評価する人は、当時流罪になったことは少なくないし、百姓が貴族の弾圧の下で苦しんだことも多い。だから、現代の問題を考えると、既存する構成を前提にするべきではないことを痛感する。
やはり、歴史が分からないと、現在も分からない。