格差世界

最近日本の格差社会が話題になって、よく論じられる。私も問題視して、是正するべきだと思う。格差がひどくなったら、低所得者の生活が悪くなるのはもちろん、一体感が劣るし、反社会的な行為もいい選択肢に見えてくるので、社会全体にも影響を及ぼすからだ。

でも、日本国内しか見なければ、より大きな問題を見逃す恐れがある。それは世界の格差の問題だ。日本とソマリアとの間の格差は、富裕な日本人と貧乏な日本人との間の格差より遥かに大きい。国内の格差を是正する義務があれば、国際格差の是正も急務なのではないか。

それに、格差が是正されたら、いくつかの現在の問題が自然に解決する。途上国の飢饉などがなくなるのは当たり前だが、日本やイギリスで問題視された現象もなくなる。一つは、東南アジアでの生産が日本の生産業を脅かすことだ。東南アジアが有益になる理由は、人件費は低いからだ。しかし、世界の格差がなくなれば、人件費はどこの国でもほぼ同じになる。日本で開発して生産してから、需要が高くなった東南アジアへ湧出できるようになる。もう一つは不法労働者問題だ。この人が存在する理由は、母国では雇用は少ないし、働いても収入は極めて低いからだ。日本に来たら、最低賃金でも、母国より数倍の収入を得て、母国に残った家族を養える。外国で働くことは倫理的な問題ではないので、人が入国管理法を無視するのは当たり前だ。しかし、世界の格差を縮めれば、母国で働けるようになる。ほとんどの人が外国へ移住したくないので、移民の数が減る可能性は高い。それに、移住したい人は、目的地の文化などに憧れる人に限るようになるので、歓迎できる移民になる。

この二つの問題は、世界の格差を縮めない限り、解決しにくい問題だ。不法移民は止めにくいし、関税を高くしない限り、東南アジアなどからの輸入も止められない。だから、解決に向けて、世界の格差の縮小を目指すべきだと私は思う。