季節が変わって、秋と冬になるので、恒例の上着戦争が勃発する。それは、真由喜は上着へ強い抵抗感を持っているからだ。長野への旅行の途中で、顕著な例があった。ゆり子が間違えて半袖のトップを荷物に入れたが、それを見つけた真由喜が「着る!」と強調した。半袖のトップと一緒に、短いスカート。タイツはおろか、靴下さえ履いてくれなかった。まるで真夏かのような姿だった。
コンビニの店員に「寒くないの?」と真由喜が尋ねられたら、「いや!」と答えた。私が長袖の上着を出したら、提供したら、逃げて、棚の間に隠れた。
そして、帰りの新幹線の中で真由喜が眠ったので、降りる前にこっそりと上着を着せた。しかし、数分後目覚めた真由喜がそのことに気づき、自分で脱いだ。「いらないと言ったでしょう!」機会をつかんで着せても、着てもらわない。
普通の日も同じだから、朝の出発の前にゆり子と真由喜の上着戦争が必ずと言ってもいいほど勃発してしまう。真由喜が本当に寒くなると思うけれども、ボンドで上着を固着するわけはないので、できることは限られている。