今日はまた川崎市外国人市民代表者会議が開催された。まず、12月9日のオープン会議の準備をした。それは何かと言うと、オープン会議で代表者以外の方のご意見の求めるテーマを決めて、司会者を補佐する記録とタイムキーパーの人を選んだことだ。タイムキーパーというのは、ご意見が2分以内終わることを確認する役割だが、部会長として私が司会者になるので、長引く人を止めるのは私の責任になる。
そして、通訳と多言語の相談窓口について審議した。神奈川県には医療通訳制度は整っているし、病院側が通訳を求めるので、外国人県民には制度の詳細が分からなくてもいい。ただ、制度の存在や対象の病院は広く知られていないようなので、広報は必要とされる。そして、緊急の時、救急車を呼べば医師がくると当たり前に思う外国人は多いし、救急車が来たら即座病院に運ばれると思う人も多いが、日本でそうではない。このような情報をどうやって伝えたらいいか、そして緊急のとき、どうやって日本語が不自由な人と対応するかが課題となった。これは重要な問題だと思う。普段、対応する為の時間があるが、医療的な危機であれば、その余裕はない。しかし、医療に携わる人には10以上の言語ができる筈はないので、対応は極めて難しい。ある代表者によると、病気になっても病院に行かない人がいるそうだ。なぜなら、言語の壁で、治療をちゃんと受けるとは思えないからだ。このような問題を払拭するべきだが、具体的な手段は思いつき難い。
この話が自然に情報伝達の大きなテーマとつながった。私たち代表者は、他の外国人市民より情報を得た。代表者になったこと自体は証拠になる。かなりの数の日本人市民より知っている可能性も高い。それなのに、知らなかったことは多い。行政がこの情報を隠しているわけはない。公開して、ガイドブックに載せて配るが、それでも人に伝わらない。日本人でもそうだが、外国人には言語の壁もある。特に、日本語を読んだり書いたりできるようになるために相当の努力は必要だから、漢字が簡単に読めない在日外国人は少なくないそうだ。だから、どうやって情報を伝達するかは大きな課題だと思う。これからの審議で、具体的な改善案を探る。一つの方法で問題を解決する筈はないし、全体的に問題を解決することは無理かもしれないが、改善したら、人の生活への影響が減る。
このような問題は簡単ではない。医療機関が多言語で対応するために、優秀な人材は必要だし、如何に募集しても、世界には百以上の大規模な言語があるので、足りない。情報は、無視する人にはいたらないし、言語の壁も大きな支障になる。だから、外国人の立場から考えて、川崎市の行政に役に立つ提案が上げられたらと思う。