事実上の何?

先日、北朝鮮が何かをした。その行為をどう称するべきかはこの投稿の課題だから、この点で「何か」以外言えない。

NHKのラジオユースでいつも「事実上のミサイル発射」と言っている。そういう予測があっただろう。しかし、北朝鮮が主張したのは、「人工衛星の打ち上げ」だった。この違いはただ言葉の問題ではない。ミサイル発射は、軍事的な行為で、周りの国を脅かすための行動に他ならない。一方、人工衛星の打ち上げは、平和的な活動で、ただ技術の進歩を狙うことだと言えよう。

今回、珍しく成功したようだ。そして、アメリカの学者などの分析によると、人工衛星が軌道に乗ったそうだ。この事実を受けて、北朝鮮の行為は、事実上の人工衛星打ち上げだった。実際に人工衛星を打ち上げたので、否む余地はない。

確かに、人工衛星の打ち上げに使用する技術は、弾道ミサイルの技術と全く同じだ。違うのは、搭載するものと行き先の設定だけだ。だから、北朝鮮の行動には、周りの国を、というより世界中の国を、牽制する意図があったのも否めない。好ましいとは言えない。しかし、JAXAの打ち上げを「事実上のミサイル発射」と言われたくなければ、この表現を北朝鮮の行為についても使うべきではない。

北朝鮮が人工衛星の打ち上げに成功した。同じ技術、というより同じ作品をミサイルとして使ったら、アメリカの西海岸でも襲撃できる。油断を許さない状況だ。


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ: