急務:財政健全化

日本国の債務が話題になって久しい。国内総生産の2倍以上の金額で、深刻な財政危機に陥ったギリシアの債務を金額としても割合として大きく上回る。危機の火種を孕むのではないかと思う人は多くても当然だと言うしかない。

もちろん、日本とギリシアの状況が大きくちがう。ヨーロッパ連合の通貨政策をとりあえず無視しても、債務自体が異なる。日本の債務の大半は、国内の投資家にもたれている。私も持っている。私の税金を納めるべく金額が日本国家が私に返済するべく金額を大きく下回る。日本の住民の貯金が日本の債務になった。つまり、日本の債務は、貯金を現在の経済に回す政策として働いていた。日本人が自分の国を滅ぼそうとしないのは当たり前だから、ある意味で安定した債務だ。

そして、日本の世界一の債権国でもあるそうだ。アメリカを始め、外国の債務を持っている。危機が発生すれば、この債務を売って、債務を返済する選択肢がある。確かに、そうすればアメリカの経済が崩壊する恐れは少なくないので、その点に至らないようにアメリカも努める。アメリカの債務の不履行になったら、中国への打撃も大きいので、中国も、自己利益から考えたら、日本の財政危機を避けたいと思える。

だから、すぐにギリシアのような危機に展開するとは思わない。安倍内閣の成長政策に反対しない理由の一つは、これだ。

しかし、現在の日本で、住民の貯金率が低下しつつあるようだ。これから同じような形で続けるとは思えない。外国の投資家が日本の債務を持っていれば、ギリシアのような危機のリスクが高まる。だから、国家の予算の赤字をなるべく早く埋めるべきだ。ヨーロッパを見たら、緊縮財政には逆効果しかないことが分かるので、安倍内閣の方針は悪くないと言えよう。詳細に反対することもあるだろうが、概ねに適切だと思う。

そして、赤字を払拭すれば、債務を減らすべきだ。理由が前に掲げた環境問題と関連する。環境問題を解決するために、経済成長主義から脱却しなければならない。重要なのは住民の生活だし、経済成長が必ずしも生活向上とつながるとは限らないので、経済成長を捨てても生活に悪影響がない方向もあると思う。しかし、それを実現するために経済的な構成を大きく改善しなければならない。国家が莫大な債務を抱えている状態で、そのような改善を問題なく実現できるとは思い難い。

ここで忘れてはならないポイントは、環境問題を解決する目的は、文明の危機を回避することだ。だから、環境問題を解決するために文明危機を起こせば、意味はない。だからこそ独裁政治で問題を解決するわけにはいかない。その上、大恐慌を起こしながら解決することもだめだ。社会の構成の変化には時間を要して、住民の生活に打撃を与えないようにするべきだ。そうするために、国家の債務を減らす必要もあるし、個人の債務も減らさなければならない。それは、改善を始める前の仕事だ。

環境問題と真剣に取り組むのは急務であれば、その条件を整えるのも当然急務になる。だから、日本の債務をなるべく早く激減するべきだと私は思う。


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