宇受賀命神社

田んぼの中から小高い丘がたって、その麓に立派な神社がある。隠岐島での撮影の合間に、神社に参拝させていただいた。監督がこのブログで私のことを知ったので、神社に興味を持つこともよく分かったようだ。

その最初は、中ノ島に鎮座する宇受賀命神社{うずかのみことじんじゃ}だった。田圃から鎮守の杜に覆われた丘が立ち、その麓や中腹には立派な神社が鎮座する。日本らしい風景は、これ以上はないだろう。私はちょっとびっくりした。観光案内書などに載っていない神社だったが、これほど立派である。看板によると、延喜式では明神大社であったそうだから、千年以上の歴史を持つし、平安時代中期には重要な神社だったようだ。

一目で本殿は大社造りに見えるが、看板を見たら隠岐造りだそうだ。大社造りに似ているし、隠岐島以外には見えないだろうから、この間違いを恥じない。もう一つの看板によると、大船若経も持つそうだ。これは、神仏分離まで行われた五穀豊穣の祈願のために使われたそうだ。隠岐島で廃仏毀釈の運動は激しかったそうだが、やはり神仏習合は江戸時代に盛んになった。

まっすぐな参道が田圃を縫いて神社に至る。地元の神社の理想を象徴する佇まいであると言えよう。


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