参議院選挙

参議院選挙が行われた。投票率から考えれば、知らない方もいるだろうが、これも重要な選挙だった。確かに、国政選挙はいつも重要であるし、今回は特に重要だったとは言えないが、三つの点で重要だったと言えよう。

一つは、安倍政権の今までの成績の評価。ただ六ヶ月とは言え、最近の政権の平均寿命の半分だから、その観点から自民党が勝利を得たのはいいことだ。安倍政権の基盤をちょっと固めるので、しばらくの間安定した政治がある可能性が高まる。安定した政治自体は重要なので、この結果を歓迎できる。それに、自民党の政策の中に賛意する点もあるから、長く続いても日本をダメにすると思えない。

もう一つは、ねじれ国会の解消。安定した政治には、ねじれ解消は必要不可欠だ。法案を通らせられない政府は安定していないからだ。この結果は広く予想されたが、実現されたことで安心できる。

最後に、憲法改正。与党が参議院の三分の二を獲得していないので、憲法改正はまだ難しいだろう。私は、憲法改正を簡単にするのは良くないと確信しているので、国会の過半数を基準にするべきではないと思う。今の状態で、そのように変更できないかと思うので、これでも一安心。一方、与党は三分の二に近いので、憲法改正が国民投票の段階まで進む可能性はある。しかし、他の政党が自民党に改正権を渡すわけはないだろう。国民投票で好ましくない改正を止められるとは言え、国民の大半は無関心だから、それに頼れると思わない政治家も多いだろう。

そして、政治体制の支店から、また興味深い点がある。

まず、投票率は低いことだ。NHKの昨日23:30現在の推定は51%前後だそうだ。過半数に辛うじて達した。日本人は本当に無関心だろう。これは、政治の根本的な問題を示唆する。民主主義で、国民の意向を反映する政治を行うが、国民の多くが参加しなければ、台無しになる。だから、国民が参加しない理由を把握して、改善するべきだ。

次は、民主党だ。社民党のように衰退しているかのように見えるしかない。野党の第一政党の席からもうすぐ降りるだろう。

その代わりになれる政党は、日本維新の会、みんなの党、そして共産党であるようだ。みんなの党が勢力をちょっと伸ばしたが、それは確実な基盤を敷いたことを示唆だろう。維新の会は、議席を獲得したが、まだ新しい政党だから、次回も同じようにできるかどうかは分からない。私は、維新の会の政策に同意できない点は多いので、これより伸びないでほしい。そして、共産党の結果だ。12年ぶり選挙区で当選したし、その上東京都、大阪府、京都府でもう確実だそうだ。神奈川県で民主党と今接戦している。新しい政党ではないので、ここで有権者の態度の推移だ見えるだろう。議席数は維新の会と同じになるようだ。

今のところ、これは日本にとっていい結果だと思う。数年間の安定した政治が期待できるが、それは日本には必要だ。少なくともこれから数年日本に住むつもりだから、嬉しい。ただし、これから寝なければならないので、NHKの推定は大外れであれば、起きたら全く別な結果と遭う可能性はまだある。


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