政治家の過去

イギリスで野党の「陰閣僚」の一人は、15歳の時に胸を露出した写真を撮ってもらったことが本人の取材で分かったそうだ。(「陰閣僚」というのは、野党側で閣僚と同じ責任を持つ党の役職を設け、政府の行為をより厳密に追うための措置だ。)この人は今40歳なので、25年前の話しだし、当時出世とつながると思ったと語っている。この事実が公開された途端、イギリスの新聞が写真を探し始めたようだ。本人は、止めるようにお願いして、重要なことを言った。

政治を、十代にもう政治家のキャリアを企てた人に限ってほしい人はいないと思う。

確かにその通りだと思う。十代の人は不適切な行為を行う。それは十代の役割であると言って良いほどだ。現在のネット社会で、この不適切の行為の写真はTwitterに保存されている可能性は高い。このような青年の時の行為は、政治的なキャリアに問題になるべきではないと私も思う。若い頃に好ましくない政治的な意見を持ったり、お酒を飲み過ぎたり、大学をサボったりすることは、経験になって、大人の理解に資する。職業は同じだ。コンビニで働いたことはない人は、その職場をよくわからないだろう。ソープランドで働いたことはない人は、その職場がよくわからない。ただし、政治家は、住民の皆を代表して、誰でも価値のある生活を享受できるような国を作ろうとするべきだろう。

これは、女性の政治家を促進するのは自由である理由である。男性は、女性の人生経験を持たないので、女性の問題に気づかないことは多い。もちろん、女性も男性の経験はないので、男性の政治家も必要だ。だから、理想的な国会には男性と女性の数は約半分ずつにするのは良いだろう。

同じように、家庭環境や職業の経験を幅広くするべきだ。公務員や地方議員を歴任した人も必要だが、工場で10年間働いた人も、最低賃金でレストランで働いた人も、大学教授も、銀行の金融マンも、ソープランドで働いた人も、国会議員になってほしい。もちろん、国会議員になったら、元の職業を辞めて、政治の仕事に専念するべきだが、実は金融マンや会社の役員を辞めないことはソープランドを辞めないことより危ういとも言える。汚職とつながる恐れは、前者の場合は高いからだ。

社会が一般に軽蔑する職業を経験した人こそ、国会議員になってもらうべきなのではないか。社会的に弱い立場に置かれた人の心境が分かるので、強者に更なる利益を与える政策を避けて、援助を必要とする人に援助を与える政策を考えるだろう。ただし、名誉に思われる職業から来た議員もいれば、努力で社会に貢献できた人の立場は忘れられない。一番恐ろしいのは、政治家は皆、同じような背景から出てきた状況だろう。

政治家の多様性は大変重要なことである。


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ: