一千万人の観光客

昨日のラジオニュースによると、一昨日の時点で今年日本を訪れた外国人の観光客が初めて一千万人を超えたそうだ。円安も影響したと思われるし、東南アジアからの観光ビザの発行条件が緩和されたことも後押しになったと言う。一千万人目は、タイの夫婦だったそうだが、タイからの観光客の人数が去年から70%増えたそうだ。もちろん、この一千万人には私の家族も含まれた。

同じように、最近伊勢の神宮への参宮者が統計史上初めて年間一千万人を超えたそうだ。年間の見込みは1300万人程度だそうだ。参宮者の中にも外国人の観光客が含まれていると思うけれども、多くは日本人なのではないか。もちろん、神宮の場合、550億円の費用がかかった式年遷宮が契機となったのは疑えないだろう。

これから、政府が新しい観光客の目標を掲げることになった。それは、2000万人だそうだ。それに達成するために日本をより訪れ易い国にする努力が必要となる。予想されているので、まずインフラ整備だ。成田空港と羽田空港の発着便数を増やしたり、空港と東京の交通を改善したり、そして日本国内の交通などの改善にも努めるそうだ。もう一つの側面は、おもてなしだそうだ。ラジオで例として挙げられたのは、インドネシアなどから訪れるイスラム教徒の観光客のために、ハラルの飲食店の提供だったが、同じようなことは複数あるのではないか。

神宮も、これからも参宮者の人数を高い水準で維持しようとするが、具体的な政策は聞いていない。

この統計と目標は良いと思う。理由は複数ある。

まず、観光客は経済の支えの一つになる。これは政府の主な目的だろう。

もう少し広く見れば、経済の形式にも好影響を与えると思える。物を持つ経済より、何かを経験する経済のほうが環境に優しいし、続く成長は支えられそうだ。(飛行機での旅行には問題があるが、本質は変わらない。後日により詳しく考えたいと思う。)

そして、外国人が日本を訪れたら、日本の体験で日本についての知識や理解が深まる。旅行は楽しい経験であれば、日本に対する友好な思いを得るのだろう。直接に外交関係に反映されるとは言えなくても、草の根のレベルでの国際交流がより活発でより友好になるのではないか。もちろん、日本人が外国へ旅行に行くことからも同じような効果は期待できるが、日本である国からの観光客と話して、その観光客の出身地を訪れたくなることもあるので、好循環を招く。

最後は、インフラとおもてなしである。これは日本の住民にも役に立つ。インフラの場合、それは明らかだろう。日本人も空港に行ったり海外旅行したりすることもあるし、国内の移動も必要だ。多言語の案内板を促すようになっているが、これも日本人の言語力をある程度支える。日本で「出口」を意味するハングルをよく見たことがあれば、韓国に行ったらより安心で動けるかもしれない。そして、ハラルの飲食店などは、イスラム教徒の住民はもちろん、他の住民にも外食の選択肢を増やす。これは自由と関わるが、娯楽がより楽しくなるのも良いことだ。

つまり、この方針は、概ねに賛同する。日本で外国からの観光が盛んになるように期待したいのである。


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