二見浦とせんぐう館

参宮の宿泊先として、二見浦にある岩戸館にした。この旅館では夕食はしないが、朝食は珍しくて美味しい。間違いなく和風だが、いつもの和風と違う。例えば、お魚はないが、いわゆる「豆乳花」がある。二見浦駅までの送迎があるが、場所は素晴らしい。海に直面して、二見興玉神社から徒歩3分。家族で泊まりたいと思うが、真由喜が朝ご飯を目にすると叫び喚くはずだ。ちょっと待った方が良いだろう。

鳥居越しに夫婦岩二見浦に泊まった理由の一つは、二見興玉神社にお参りしたかったからだ。この神社では特に有名なのは、夫婦岩だろう。それも見たかったので、朝ご飯を食べたら、神社へお参りした。

天気は雨だったが、それにも拘らず団体で参拝する人は多かった。参道が崖の元に沿って、海岸をたどるが、参道からも夫婦岩が見える。そして、本殿で参拝してから、後ろに回れば、また見える。鳥居が設けられ、そのところで拝礼できる。夫婦岩の向こうに日が出るし、皇居も直線に乗っているそうだ。

二見興玉神社の主祭神は猿田彦大神だそうだが、その使いは。だから、神社の境内には蛙の像は多い。この蛙について習わしがあるようで、特に手水舎にある蛙に水をかけたら願いが叶うとの看板があった。境内には「天の岩戸」という洞窟もあるが、天気などのせいでちゃんと拝観できなかった。

伊勢市へ電車で戻ったが、二見浦駅ではお雛様の七段飾りは五つ飾っていた。二見浦駅は無人駅だから、何も管理はないが、そのまま立っていた。さすが日本だね。

天気はよかったら、半日二見浦にいて、海岸など観光したいと思ったが、当日の天気で楽しくできるはずはなかった。だから、また行きたい。昔の習慣は、参宮する場合先に二見浦で禊することだったので、次回の参宮を二見浦から始まるかなと思っている。

伊勢市に戻ったら、荷物をまたコインロッカーに入れて、外宮の勾玉池の隣にあるせんぐう館を見に行った。せんぐう館は今次の式年遷宮の記念事業として設立されたが、遷宮を紹介するための博物館だ。平日なのに、混んでいた。天が原因になっただろう。特に印象に残った点は三つだった。

一つは、御装束神宝の緻密度だった。匠の作成方法を紹介する展示は多いので、ちゃんと分かった。やはり、写真で見ても分からない本質もある。もう少し空いている日に行って、ゆっくり見たいと思う。

そして、遷御の儀の行列の模型があるが、これで初めてご神体を持つ神職以外、斎主も例外にならず、参進する人は敷かれる布の上を歩かない。それは進路の真ん中だから、参道と同じ作法だ。正中は神の道。考えれば当然だが、模型を見るまでに考えなかった。

最期は、外宮の正宮の一端の原寸の模型だった。圧倒されるほどの大きさだが、本物と全く同じ素材や作り方だどうだ。解説によると、その目的は来館者に分かってもらうにとどまらないそうだ。遷宮に携わる宮大工は、正宮を見ることはできない。そうするために瑞垣の中に入らなければならないが、神様が鎮座する限りそれは原則として許されていない。設計図はもちろん見えるし、今なら写真も見えるが、実物を見ることは出来なかった。しかし、せんぐう館でこの模型が出来たので、次回の式年遷宮に小工たちは、見本を見ることはできる。

休養の旅として効果があったし、おかげ参りの年に参宮も出来たので、満足だった。次回の計画を考えなきゃ。


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