女子神職の奉職状況

5月5日付の『神社新報』に神職の養成機関を卒業した人の奉職状況についての統計と分析が載っていた。

先ず目立つことは、女性は少ないことです。皇學館大学では、87人の内、22人は女性。四分の一を僅かに上回る。國學院大學の場合、167人の内、38人は女性。これは、4分の一をちょっと下回る。そして、他の機関で、26人の内、女性は二人。現役の神職の一割ぐらいは女性であるので、変更が見えると言えよう。女子神職が「普通」になるために、3割に達しなければならないと言われるので、まだまだだが、より均衡な状況へ移りつつあるのだろう。

しかし、奉職状況を見れば、また心配する根拠がある。皇學館大学で、神社関係以外に就職した5人は皆女性だった。そして、別な仕事に就いて、神職を兼務する二人は女性。同じく、巫女や事務職に就いた8人も、女性のみ。神職として奉職した68人の内、6人は女性。一割を満たない。神職を兼務することは少なくないので、それを加えたら70人の内8人になって、一割をギリギリ超える。小規模な養成機関では、女性一人が神職になったが、一人が神社関係以外の就職した。合計で、21人が神職として奉職したので、女性は5%さえ満たなかった。

國學院大學の統計はまだましだった。神社関係以外に就職した卒業生は38人で、女性は14人だから、半分を下回る。そして、事務職や巫女に就職した9人の内、5人は女性。就職して、神職を兼務する11人の内は、女性は6人。結局専ら神職として奉職する106人の内、女性は13人。一割を超えるが、それは主に実家の神社に奉職する女性のおかげで。実家以外の神社に奉職する89人の内、7人は女性。

その上、神社検定のホームページでその7人の一人とのインタビューが載っている。インタビューのなかで、「わたしはまずは巫女の仕事を覚えるようにいわれています。」と本人が語る。つまり、神職として奉職したとしても、巫女の仕事をしている。そして、「ほかに違いといえば、男性神職には宿直がありますが、わたしは宿直がないことでしょうか。」とも言って、神職の他の役割から除外されているようだ。(それに、神田明神で初めての女子神職であるそうだ。)

分析で、國學院大學が例年の通り「男性」を要求する神社の条件を惜しむ。(同じように、「25歳まで」、「社家出身」の条件も残念に思う。)統計を見れば、確かにそうだ。一方、皇學館大学では女性が全員奉職できたことを誇る。ただし、統計を見れば、誇るべきではない。神職として奉職できたは、神社関係で就職した女性の半分に過ぎない。

明らかに問題があるが、國學院大學が毎年「神社側の幅広い人材の採用に来たいしたい」と言っても、影響はなさそうだ。養成機関は強制的に何もできないが、神社本庁が動けばよいのではないかと思わざるを得ない。


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