他人の評価に委ねる

経験を広げるもう一つの方法を今日提供したいと思う。昨日も触れたが、経験を広げようとすると、問題の一つは、完全に新しい経験は予想外の完全な分野だから、予想できない。あの分野が存在することすら分からないことは多いが、その場合経験を広げる計画も立てられない。

もう一つの難しい状況がある。それは、ある分野には興味はない思い込みを持つ場合だ。そうであれば、その分野をさらに検討しないので、一つの方向へ経験が広げない。

この二つの問題を乗り越える方法として、自分の経験の行方を他人に委ねる方法がある。他の人が選べば、自分の知識や好き嫌いとは関係ない。もちろん、委ねる人の知識と好き嫌いと関係があるが、一人だけに委ねなければならないわけではない。複数の人の知恵を借りて、経験を広げる。

「他人に委ねる」と言っているが、具体的にどうすれば良いだろう。

簡単な方法は、賞に委ねることだ。例えば、日本語の小説の場合、芥川賞を授賞する本をいつも読むこと。それとも、アカデミー賞を授賞する映画を見る。確かに、そのように授賞する作品は必ず一番良い作品であるとは限らないが、何でもかんでも読めるわけはないし、他の好みに合う本を読むはずだから、経験を広げるために使える。

作品以外の分野でも、このネット時代で使用できるようになった。例えば、東京にあるレストランの場合、あるサイトのベスト10を一年間かけて試すことができる。そして新しいベスト10が公開するだろう。旅行すれば、案内本を持って、推薦されたところを必ず訪れることができる。

もちろん、このような公開された推薦ではなくても良い。自分と人生や経験が大きく違う人と知り合ったら、その人からの推薦を求めたら良い。この場合、経験を広げたいことをはっきり言うべきだ。そうしないと、相手が聞き手の好みに沿うかと思う物を勧める恐れがあるからだ。

私は、このような方針をとったことがある。過去は、Everyman’s Libraryというクラシックの本のシリーズのすべてを読もうとした。(今、その計画は中断されているが。)そして、The Guardianという新聞が毎年その一年間の一番良い音楽を選ぶ。それを買って、聞く。音楽の場合、それほど好きではないアルバムを三つ買ってしまったが、同時好きな歌手を発見した。その歌手はJanelle Monaeという、私の好みと全く無縁な音楽だから、このような方針はなかったら見つけたはずはない。

誤解されないようにちょっと言っておきたいが、すべての経験を他人に委ねるとは言わない。自分の好みの経験や自分の成長計画のための経験も重要だから、他人の推薦は一部に過ぎない。しかし、その一部から新しい道へ旅立つ可能性もあるので、見逃しては行けない。


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ: