昨日、スコットランドの独立の賛否を問う住民投票が開票された。結果は、周知の通り、独立しないことだった。
昨日述べた通り、これは私が望んだ結果だ。イギリスの分裂から起こる結果は予想できないが、少なくとも短期的な混乱で問題が沢山あったはずだし、長期的な問題を回避するために賢い努力も必要であった。だから、今までの状況で続くのは良い。
確かに、スコットランドが独立したら、面白いことが起こる。興味を惹くことになるし、小説だったら、必ず独立になるだろう。しかし、人生は小説ではない。人生で、小説でいい展開になる出来事をなるべき避けた方が良い。
スコットランドが独立しないものの、イギリスの政治へ大きな打撃を与えた。独立賛成派が勝利する可能性があったので、首相などの大物の政治家がスコットランドの自立性を増すように誓った。税や福祉の権利は主な分野であるそうだ。その誓いを果たせないと、スコットランドの反発は強いと予想できるし、また住民投票になって、そして独立になる可能性は高い。だから、政府がその誓いを果たしたと言える法律を導入するに違いない。それだけは、イギリスの構成に大きな変更を齎す。
しかし、それに留まるはずはない。スコットランドはまだイギリスの国会に議員を当然送る。その国会議員は、イングランドにしか及ばない問題について投票権を持っている。一方、イングランドの国会議員は、スコットランドのことに干与できなくなる。これは不公平であるので、スコットランドから選出された国会議員の権利を制限する動きがある。それとも、イングランドの議会を設ける可能性もある。このように考えれば、ウェールズの議会にも、北アイルランドの議会にも同じような権利を与えないと、それも不公平である。
このような変更があれば、イギリスはまだ一つの国であると言えるが、連邦国になりつつあるのは否めなくなる。それは現状と大きな変化になるので、その結果も予想できない。
ただし、平和的な動きで、投票や交渉を経て変化に至る過程となるようだから、評価する。国の構造がいつまでも同じで続けるわけはないので、時代に応じて修正したり是正したりする必要がある。その修正と是正は、武力で実現したら犠牲者な多いし、生き残った人も長く苦しむ。だから、スコットランドのように必要な変化と取組んだほうが良いと思う。
イギリスのこれからの展開を興味深く見たいと思うが、全国的に良いことになるように祈って已まない。