今まで描いた制度で、家族の法律上の形はなんだろう。
関係は三つある。一つは平等で、財産と情報を共有する関係で、婚姻とする。もう一つは、大人が未成年者の養育の責任を負って、保護する関係であるので、親子関係とする。最後は、大人がもう一人の扶養の責任を負って、扶養する人の許可なしに被扶養者は重大な約束は結べないし、重大な決断もできない。これは老人の親と大人の子供の関係に相当するだろうが、主に十代になった子供の場合の親子関係である。
現行の家族と比べれば、どう違うのだろう。親子関係はそれほど変わらないと思う。しかし、夫婦関係は今より厳しい。法律上、財産を共有しなければならないことは現行制度より一段厳しいと思う。一方、夫婦の理想に近いと言えるだろう。
婚姻関係と親子関係にはこれほど重い義務が付着すれば、人が乱れに結ぶことはないと思える。だからこそ性別や血縁を問わずに結ばせても良いと思う。五人が全ての財産を共有とすれば、許さない根拠はないので、多妻多夫結婚を認めることになる。
このように重い絆は、社会的に存在感を増す家族、それとも「家」の基盤とすることはできる。一応どうすれば良いだろう。
まず、家員という人を想定しよう。家員と結婚する人は、家の一員になるのは当然だ。そして、家員と現行の親子関係や準親子関係を持っている人も、家員になるのも当然だ。親子関係が永遠まで続かないので、終わったら家から離脱するだろう。そう簡単に関係を崩すべきではないと思う。それより、親子関係が生まれた時点から青年まで続いてきたら、家を離脱する必要を法律で認めない。永遠までその家にとどまっても良いということだ。もちろん、出生からではなくても、その家で育った人は永遠までの一員であっても良い。準親子関係は、家の一員の資格を与えるが、関係が消えると同時に消えるだろう。原則として、その関係に入る人は、もう家員であるはずだ。過去には別な関係で入っていたので、その関係のために家に残る。
離婚の場合は、家族法人について論じた時触れたが、難しい。簡単な場合、元々家の一員だった人が家に残り、他方が離脱するのは妥当だが、子供がいる場合、家員である子供の親は、家員であることも当然だろう。少なくとも、元々家員であった人は、一方的な離婚で配偶者を家から追い出すことはできるわけにはいかない。子供がいればなおさらだ。
だから、後ほど家族法人や家のことに戻りたいと思う。より強い絆を基盤とすれば、よりシンプルに構造できるのではないかと思う。