フィラエと彗星

先日、ヨーロッパの宇宙機関の探査機「フィラエ」が彗星に着星した。(「着星」は日本語ではないかと思うが、日本語でどうやって地球以外の惑星に到着することを表すだろう。今までの生活に出てこなかった問題だ。ところで、「彗星」の「彗」は常用漢字ではないようだから、NHKニュースの字幕で「すい星」になっていたが、それは「水星」と紛らわしいと思うのは私だけだろうか。)

小さな彗星だが、重要な研究が行われられるのは間違いない。ただし、着星にちょっと失敗したために、その研究が思ったより限られる可能性は指摘されている。

しかし、私は批判しない。だって、探査機を彗星に着星させた。それに、直接の操作はできない状態で成功になった。(確かに跳ね上がった。)文字通りの史上初のことだから、前例はなくて、経験もない。理論に基づいて構築して、送って、着星させた。これほどの成功になったことは素晴らしい。そして、この経験を踏まえて、将来にまた彗星へ探査機を派遣すれば、問題を回避するための措置は整備できる。経験があれば、手法を磨きながらやり方を探ることはできる。

これは、私がこのブログで何回も述べたことの例になる。新しいことを完成するために、難しい目標に達成するために、失敗の可能性を認めなければならない。そして、その目標を目指しながら失敗した人は、批判するべきではない。新しい目標であれば、成功する方法はわかっていないし、前例があるものの難しいことであることは知られていれば、失敗の可能性は高いことは承知されている。その状態で失敗する人を批判すれば、新しいことや難しいことと挑戦する人は激減するが、それは世界中の人の損になる。新しいことはないと、飛躍的な生活改善もなくなるからだ。

だから、一部失敗したフィラエを賞賛したいのだ。このような試みは、人のためには必要だ。それに、フィラエを管理する人が知恵を絞り対策を考えれば、まだまだ目指した研究を完遂できる可能性がある。日本の「はやぶさ」が完全に成功したとは言えないが、人間の知恵に貢献する発見は多かった。

大きな計画で失敗する人を尊敬するべきであるとよく言われるが本当にそうだと思う。大きな計画と挑戦しないほうが残念だ。

フィラエが彗星で有意義な研究を成し遂げるように願っているが、今までの成果でも十分素晴らしいと認めざるを得ない。


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ: