帰化すると、実践的に変わるのは参政権しかないと言って良いだろう。(外国の出入りには変化があるが、それは些細なことになる。イギリスと日本の扱いは大きく違わないからだ。)だから、帰化する理由の一つは、参政権を獲得するためではないと、不思議だ。
私は、参政権を獲得したい。
このブログをよく読む人にはわかると思うが、私は政治的な問題についてよく考える。そして、問題の可決に向けて動きたいのである。日本の国籍を持たない限り、その動きには二つの問題がある。
一つは、実践的な制限である。問題の解決に貢献できるのは確かだ。川崎市外国人市民代表者会議に参加したことはその一例だ。(実は、帰化するとその参加する道が塞がれるので、代表者としての任期が終わる前に申請しない方針をとった。)同じように、今川崎市多文化共生試作検討委員会の委員として務めさせていただいてている。これも貢献になればと思う。そして、活動することはもちろん自由だ。しかし、選挙運動に参加することは原則としてできない。(規則の詳細を見れば、できることはあるようだが、複雑だし、重要なことであるので、無難な方針は参加しないことだ。)投票や立候補はもちろんできないが、政治資金を提供することもできない。市政と取り組んだら良いのではないかと思っても今以上はできない。
帰化すれば、投票するのは言うまでもない。政治資金を献金するかもしれないが、立候補は全く別な話である。選挙運動と関わる可能性は現実的だろう。つまり、法律上の実践的な制限が解除してもらっても、大きな変化を齎さない可能性は高い。
もう一つの問題は違う。日本に住んでいるが、日本の国籍を持っていない。日本に住んでいるので、イギリスの政治についての意見を出したり動いたりすることに対して抵抗感がある。私は住んでいないので、私に及ぶ影響は少ないと思える。イギリスの税制は何であっても、私とほとんど無関係であるし、イギリスを訪れない限り、イギリスの刑法に従う必要はない。一方、日本でも抵抗感がある。日本の税制や刑法は私に大きなお影響を及ぼす。生活の基本形式を定める。しかし、私は日本人ではない。日本国籍を持っていない。ある意味、文字通りの外人である。この外の立場から日本の制度を批判したり、将来についての提案を掲げたりすることは、抵抗感を感じる。日本人ではないのに、何で日本のあるべき姿を指摘するのか、という気持ちである。
つまり、安心して頭の中で日本の現在と将来と取り組むために、帰化しなければならない。
コメント
“参政権” への2件のフィードバック
日本国に帰化したいとのことですが、帰化の条件に以下のようにあります
・国籍法第5条1項5号
国籍を有せず、又は日本の国籍の取得によってその国籍を失うべきこと。
あなたは日本に帰化申請をする前に、イギリス国籍を離脱し、「国籍を有せず」という状態になっている必要があります。
イギリスが二重国籍を認めているからといって、イギリス国籍を離脱せず、日本国籍取得を試みてはいけません。
そういう卑怯者がたまにいるのです。
隠れ二重国籍者は真の日本人に成り得ません。
この点、くれぐれもお気をつけ下さい。
・国籍法第5条第1項第6号
日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを企て、若しくは主張し、
又はこれを企て、若しくは主張する政党その他の団体を結成し、若しくはこれに加入したことがないこと。
あなたのブログを拝見しましたが、日本国民になるにあたって相応しくない記述があります。
思想を改めねば、帰化審査の支障となる可能性があるでしょう。
小さな島
http://www.davidchart.com/nihongo/2012/08/19/5821/
>尖閣諸島
>島自体はそれほど重要ではない
>中国に譲った方がいい
>竹島は法律上韓国の領地であるということだから、
尖閣諸島、千島列島、竹島。
これらの島々は日本国、日本国民にとって大変重要です。
「フォークランド諸島はアルゼンチンの領土」、「ジブラルタルはスペインの領土」と主張する日本人が、イギリスに帰化を許可されるでしょうか。
イギリスの国益に疑問を呈する外国人がイギリス国民に歓迎されるでしょうか。
尖閣諸島は日本領です。千島列島は日本領です。竹島は日本領です。
このように素直に言えない外国人は日本に帰化して欲しくありません。
アメリカ合衆国に帰化を望む外国人は、星条旗に忠誠を誓う必要があると聞きます。
当然だと思います。
同様に、日の丸に忠誠を誓えない外国人は日本国に帰化する資格はないのです。
kotaro様、コメントをありがとうございました。
帰化する条件は、法務局での面接で丁寧に説明していただきます。イギリス国籍を放棄する必要性はよくわかります。申請する前に、一番悩んだことは、イギリスの国籍の放棄に踏み切れるかどうかということでした。結局、日本の方が今の私にとって重大であると結論しました。ちなみに、放棄する手続きには数ヶ月がかかるそうです。面倒くさいなと思います。
領土問題についてですが、2点を書いておいていただきます。
まずは、日本の政府と意見が違うことは、「暴力で破壊する」行為に当てはめません。このような意見を聞かの拒否の理由としたかったら、「行動は善良である」条件を利用しなければならないでしょう。イギリスの国民では、領土問題についての意見が分かれていますので、帰化しようとする人には聞かないようです。日本も同じでしょう。
そして、領土問題で、私の意見を誤解しました。「中国に譲ったほうがいい」の直後には「と思うかもしれない。
しかし、」がでてきます。文章の中で書いてあることのすべては、執筆者は賛成するとは限りません。その後で、議論の展開でそのことを否定するかどうかを確認しなければなりません。