氏名の漢字

帰化する許可を得れば、氏名を変えなければならない。なぜなら、戸籍で平仮名、片仮名、または指定の漢字しか使わないからだ。ローマ字の氏名のままにすることは許されない。

法律上、自由に氏名を変えることができる。「田中太郎」にしたかったら、それはできるそうだ。「藤原道長」や「菅原道真」にしようとしたら、止められるかもしれないし、「北川景子」は受理されない可能性は高いし(「男性じゃん!」)、そして「天皇陛下」にしようとしたら、「天応閉架」として表記しても受理されないはずだ。しかし、馬鹿げた氏名にしない限り、自由であるそうだ。

それでも、今までの「David Chart」という氏名を変えるつもりは無い。ただ、表記を変える。そして、折角だから、漢字の表記にしたい。前に真由喜の抵抗に触れたが、それとまた取り組む。では、漢字をどうすれば良いのか。

まずは、苗字を考えよう。これは、ゆり子も真由喜も共有するので、使いやすい漢字にしなければならない。つまり、誰でも書ける漢字で、読み方も分かりやすいのは条件だ。

その条件にしたら、「ちゃ」はもう決まっている。「茶」しかない。パソコンで「ちゃ」を打てば、「茗」と「楪」の漢字が出てくるが、誰もその読み方は分からない。そして、日本人の苗字は、二文字は多いので、「あと」を一文字で表すと良いだろう。そうすれば、「後」や「跡」や「痕」が思い浮かぶ。「血痕」の字はちょっと避けたいと思う。漢字の意味にも気を使いたいのだ。ゆり子と友人と相談したら、「跡」の方が良いそうだ。「後」は、「後ろ」の意味が強いので、「足跡」のような意味のほうが好ましい。「茶跡」をそう書けば、読み方は想像し難くないし、「ちゃあと」の発音は「Chart」となるべく近い。

苗字はほぼ確定だ。名前はもう少し問題である。読み方として「デイビド」にしたいが、三文字に抑えたい。「びど」と読める一文字はないと思うので、「でい」を一文字とする。しかし、「でい」の読み方をわかってもらうのは「泥」ぐらい。「泥尾土」は音として可能であると認めざるを得ないが、名前の漢字として選ばない。だから、法務省の戸籍漢字のホームページで調べた。それによると、「尼」の漢字は「でい」と読むことはできるが、意味も男性に合わないし、読み方も分かってもらわない「あまびど」になってしまう。そして、「年」の漢字にも「でい」の読み方があるそうだ。「年日度」は「デイビド」と読む人はいないだろう。意味は面白いけれども。そして、「禰」の文字にも「でい」の読み方がある。この漢字は、神職の「禰宜」に使われているが、発音がわかる人は少ないと思う。だから、読み方を必ず確認してもらえるかと思う。

「ど」も選択肢は少ないし、「奴」は避けたいし、「徒」と「怒」も良くない。「土」や「度」は悪くないが、特にいい意味でもない。残っているのは「努」。それはいい意味だから、この時にしたいと思う。

そして、真ん中の「び」。ここで、悪くない選択肢は多いので、迷う。「備」も「美」も悪くないし、「弥」も可能であるそうだ。「墨」も「び」と読めるそうだ。そして、「魅」にも「び」の読み方があるという。「日」は載っていないが、「何曜日」などでの「び」の読み方はよく知られている。そして、「霊」は、「産霊」で「び」と読まれるので、これも可能だ。三文字にしたら、簡単に読める名前にできないので、意味と形を重視すればよい。なかなか決められない。

四文字にしたら、「で」「い」「び」「ど」でできるので、「出偉美努」は可能。(ところで、四文字にして、当て字にしたら、「出英日渡」はできる。「どこの国から来たか」という質問を事前に止めるかな。)それでも、四文字はちょっと気に入らない。

やはりまだまだ迷うね。


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コメント

“氏名の漢字” への2件のフィードバック

  1. 鮎方のアバター
    鮎方

    ダビデ王は大闢と書いたなぁなどと思い出し、そこから兵庫県の大避神社の旧称は大闢で、ネストリウス派キリスト教徒の礼拝堂だったという物語を思い出しました。

    それはともかくビトは人でも綺麗かなと感じます。
    個人のお名前という重要なことなのに賢しらげにコメントして申し訳ありませんでした。

  2. チャート・デイビッドのアバター

    鮎方様、コメントをありがとうございます。名前の表記は難しい問題ですので、ご意見は貴重で、参考になります。できるものなら、読みやすい表記にしたいのですが、やはり音の組み合わせでそれは難しいですね。さらに検討します。