外国人市民の多様性

川崎市外国人市民意識実態調査の報告書で、単純集計の結果で外国人市民のプロフィールが明らかになっている。この結果も興味深い。外国人市民の多様性が浮き彫りとなった。

まず、日本生まれん外国人市民は少ない。15%程度にとどまる。そして、国籍・地域は多種多様なので、生まれた国も多種多様である。つまり、外国人市民の文化的な背景の多様性は高い。そして、年齢を見たら、20代と30代は多いものの、若者から高齢者までの全ての年層がある。日本の滞在年数を見れば、3年以下は6人に1人だが、20年以上は5人に1人である。そして、20年以上に加えて、生まれてからずっと日本に住んでいる人は7人に1人程度だ。

つまり、人生の経験も、文化的の背景も、日本での経験した時間も、大きく異なる。

家族環境を見れば、また多様性が見える。ほぼ7割は結婚しているが、国籍によって割合が大きく違う。例えば、中国人の8割は結婚しているが、ベトナム人の3分の2は未婚である。配偶者の国籍を検討すれば、全体的に半分は日本国籍で、半分は日本国籍ではない。しかし、中国人の配偶者の35%は日本国籍であれのに対して、欧米人の配偶者の90%はそうである。

学歴でも、興味深いパターンが見える。大学を卒業した外国人市民は過半数だが、どこの大学を卒業したかを検討すれば、中国人の35%は日本の大学を卒業したのに対して、欧米人の75%は日本以外の大学を卒業したそうだ。

話を変えて、世帯年収を見れば、200万円未満の世帯は17%であるようだが、日本人では10%程度であるようだから、外国人の中、貧困率がより高い。一方、外国人市民の世帯年収が1000万円をこれ雨世帯は10%を越えるのに対して、日本人は9%ぐらい。つまり、経済的な余裕がある外国人市民も日本人市民より割合は高い。

この結果を一緒に考えれば、典型的なパターンを見出せるだろう。アジアの人は、日本に来て大学で勉強することは多いし、その後で日本で就職することはある。一方、欧米人は母国または別な外国で大学を卒業してから日本に来る傾向は強いようだ。そして、アジア人が日本で結婚しても、日本人以外と結婚することは多いが、欧米人が独身か、日本人と結婚している傾向は目立つ。国籍別の傾向も明らかに違う。例えば、フィリピン人は200万円未満の世帯年収を持つケースは比較的に多い。一方、ベトナム人は若いし、滞在年数は少ない。だから、ベトナムからの来日は最近の現象であると言えるだろう。

このような結果から分かるのは、「外国人市民」を一括に考えるのは相応しくないことであろう。しかし、外国人市民は全体的に少ないので、一々に対応するのは現実的ではなかろう。その現実を踏まえて、多様性に対応できる政策は良いと言える。その具体的な実現は、これからの問題である。