言葉の壁

外国人市民の実態調査で浮き彫りになった問題は、言葉の壁だった。日本語が問題になっているのは驚くほどではないが、それでも取り組むべき問題である。自由記述欄で、外国語ができる職員を区役所などに配備するような要求がったが、それは難しい。なぜなら、外国語ができる日本人はそれほど多くないからだ。確かに、日本人の外国語力を強化するのは良いことだし、教育制度などで取り組むべき課題だと私も思うが、成果が見えてくるのは早くても10年後だろう。現実的に考えたら、2050年の目標になる。2050年までに日本人のほとんどは日本語と一つの外国語ができたら良いと思うが、それは今の川崎市の外国人市民の問題を解決しない。短期的な解決策を考えなければならない。

一人の外国人市民の立場から見れば、長期的な解決策は日本語を学ぶことであるので、川崎市がその支援を強化すれば良かろう。特に学校に入る子供の日本語支援を強化するべきかと思う。支援は今でも存在しているが、数ヶ月で終わるし、週に一回か二回になるようだ。子供が学校の授業についていくための日本語は、それほど簡単に身につけられない。特に中学校に入った子供の場合、日本語の駐中的な教育はないと、進学できるはずはない。子供は、親の意志で日本にきたので、難しい環境は子供の責任ではない。お金は必要だが、他の特別なニーズがある子供のサポートと同じようだから、予算を捻出するべきなのではないか。

大人の問題は別だ。大人は、自分で日本に来ることにした。(今のところ、難民の場合を除く。難民に対してどうやってサポートするべきかは、大きな問題だが、日本にいる難民は少ないので、川崎市が取り組むべき問題として、優先順位はちょっと低い。)だから、日本語を学ぶのは本人の責任である。そのため、有料の教室があっても良い。ただし、働いている人も通える教室を用意するべきだろう。例えば、週末の教室と夜の教室、そして早朝の教室。その上、上級の日本語までの教室が整っているように保障するべきだ。ここで「上級」というのは、一応日本語能力試験の1級を指すとしよう。このような教室は今の所存在しないようだから、川崎市が開校に努めた方が良かろう。

日本語教育は重要だが、いつでも日本に来たばかりの外国人市民もいるはずだ。勉強しようとしても、しばらくの間まだ途中になる。その間のために、多言語の資料などは確かに必要である。しかし、翻訳にはお金がかかるし、良質な翻訳は入手し難い。だから、一気に全ての資料を多言語化できるわけではない。これで、優先順位を考えて、順次に進めるべきだ。

また考えなければならないのは、行政が管轄しない分野である。例えば、食料を買うことは、誰にも重要であるが、市はカテゴリー別の食料翻訳と商品の紹介はできないだろう。資料が重くなるし。銀行と電気なども同じだ。市の行政はどうやって民間と手を組んで、このような問題と取り組めるかは、考えたい。

言葉の壁は大きな問題だから、色々な側面から取り組んで、解決を探るべきだ。すぐに解消できるわけではないが、小さな改善でも、外国人市民の生活へ良い影響を与えるのではないか。