椿堂9

四日後、華多離菜が図書室の机の上で半分眠って、半分真理安を見ていた。

「ねえ、真理安さん、眠らなければならないのは、司書だけではありません。私たちもそうですよ。何を探していますか?」

「見せ場よ。」

「見せ場というのは、一体何ですか?手伝えるかしら?」

「前に言っただろう。僕の才能を見せるって。それが否定されないように、適切な見せ場は必要不可欠。」

「まあ、そうですね。それでも、何を探しているかは、よく分かりませんわ。」

「僕もそうだったが、糸口を見つけたよ。」真理安が読んでいた本を指した。「この本は、1000年前の問題の過程を説明する。この問題は、当時の匠は完全に解決できなかったそうで、ただ原因を封じた。だから、今更解決すれば、僕の才能を否める人はいないだろう。」

「できればね。真理安はすごいですが、1000年前の匠が解決できなかった問題は、自力で解決できるのでしょうか。」

真理安が微笑んだ。

「1000年が経って、呪力の秘密も明らかにされてきたよ。この本を読んで、やはり最近の呪いで解決できるぞ。」本を華多離菜の席まで運んで、内容を見せた。「ここだよ。見な。問題は悪魔だった。匠に呼び起こされ、乱暴を振る舞った。呼び起こした匠は、この世から除外することはできなかったので、他の匠は大学の下の牢獄に封印した。」

「恐いですわ。匠さえ封印しかできなかったでしょう。」

「そうなんだけど、ほら、これ。」真理安が本を華多離菜の目の下に押し差した。華多離菜がそのところを見た。

「女性を殺すことはできませんでしたのか。確かに、私たちは生き残るはずですが、排除する方法になっていませんわ。」

「はい、はい。悪魔の排除も進歩したよ。1000年前は、追い払いは力比べになっていたね。」

「そうですか。」

「はい、そうだ。当時の匠は力で悪魔を追い払うことはできなかったら、確かに僕でもできないだろう。」

「そうですよね。」

「まあ、それでも可能かもね。それはともかく、500年前追い払う呪いが飛躍的に進歩した。」

「そう?」

手舞凛{てまりん}?覚えている?」

「あぁ、なんとなく・・・」

「手舞凛は、悪魔の力を利用する追い払い方を開発した。」

「悪魔の力をどうやって使うのですか?私は、悪魔の呪いをあまり勉強しませんけど。」

「そうだったね。ごめん。まあ、ややこしいが、一応悪魔はこの世にいるべきではない存在だが、この世の反発は悪魔の力と一緒に増す。普段は、悪魔はその反応を除けることはできるが、手舞凛が、なんという、悪魔の力とこの世の力の直面を促す手法を開発した。ただ、時間がかかるのだ。だから、私たちを襲うことはできない悪魔は、きっと追い払えるぞ。」

「この呪いは、真理安さんは・・・」

「知っているぞ。もちろんだ。満点を取った。先生にも褒めてもらった。牢獄に行って、この悪魔を追い払う。」


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