椿堂6

「むかつく!」

上裳のままで真理安が寮を繰り返して歩いた。華多離菜はもう制服に着替えて、ベッドの上で座った。友達を見守ったが、何も言わなかった。

「規則はないだろう。学生は、誰でも外に出て遊んでもいいはずだ。性別を問わずに。服装もそうだし、お酒もそうだ、性交ももちろんそうだ。」華多離菜がちょっと息を呑んで、赤くなったが、真理安は語り続けた。「規則に従えば、何が悪いかい。僕を敵とするのは、一体どういう意味か。」

「あのう・・・」

「何?また大師をかばうつもり?」

「でも、真理安さん、評議員会は女子学生に対して厳しくなっているでしょう。」

「評議員会は規則の違反を管轄する。規則に従う限り、関与できない。」

「本当にそうかしら?」

「本当だよ。椿堂って、学堂の一番古いぞ。それほど伝統を軽く覆せるわけあるもんか。」

「三番目でしょう。竜堂は一番で、柏堂は椿堂の前年に建立されたのではないでしょうか。」

「竜堂は伝説だもん。柏堂は、まあ、もう2000年前の話だから、1年は正確なはずはなかろう。まあ、認めても、3番目だよ。3番目。評議員会会長の頭魔主大師が自慢する雷堂は明らかに新しい。500年も空いている。椿堂は強い。」

「唯一の女子堂になっているけれども。」

「それに、女列安道大師も評議員の一人だろう。規則に違反しない限り、問題になるわけないもん。」

「まあ、そうかしら。ただし、女列安道大師が門外出を禁じましたわ。堂長に逆らうのは規則違反ですもの。」

真理安が立ち止まった。

「わかったよ。よくわかったよ。だからイライラするもん。もう遊べなくなった。あの老婆の勝手な口出しのせいで。本当にむかつく。」

「まあまあ、落ち着いてください。もう遅くなっています。私は寝ますわ。真理安さんも、寝たらいかがでしょうか。」

「お風呂、入る?」

「もちろんですもの。居酒屋の匂いはまだ付いていますし。」

「一緒に入っていい?イライラして、一人は嫌なんだ。」

微笑みを隠すために、華多離菜が立って、服を脱ぎ始めた。

「いいわよ。大浴場ですし、出入り自由です。」

「冷たいな。イッショニ入るというのは、ただ同時にではなく、話したりすることだろう。」

華多離菜がちょっと笑って、真理安の方へまた向かった。

「当然話してあげるもの。黙って入るわけではないでしょうね。ちょっと気を緩んでね。」

「あ、ごめん、ごめん。本当にムカつくだな。」

椿堂5

「あ。申し訳ございません、大師。」男子が女列安道の前で深くお礼しました。「このお嬢さんと喜び合うつもりに過ぎませんでした。悪意はなかったことを誓いますので、どうぞお許しいただければ。」

真理安がおずおず女列安道を見上げたが、厳しい匠が微笑んだ。

「お口は上手ですね。それは、どの範囲まで?」

男子が急に真っ赤になって、床を見つめた。

「だ・・・大師。あのう・・・」

「だから、この子たちにしないでくれ。」

「はい。すみません。」

真理安は、この話を聞いてもわからないので、華多離菜の方へ見たが、華多離菜もわからない顔をしていた。が、その瞬間、華多離菜も真っ赤になった。それで、真理安もわかった。自分のほっぺが赤くなることも感じた。まさか大師がそのようなことを。

「では、子女め。帰ろ。」

真理安の気持ちが瞬く間怒りに転換した。

「規則に違反していないだろう。この男子に私の口はどれほど上手であることは見せたかったら、何が悪いかい?」真理安がそう言ったら、男子の学生が半分走って友達へ逃げ、皆一斉居酒屋を出た。真理安は、ホッとするか、がっかりするか、判断できなかった。

「よく聞け、子女。規則だけではない。学堂の評判や噂も考えなければならない。」周りの人は、まるで何も聞こえないかのように遊びに戻ったが、本当に聞こえないだろうと真理安が考えて、立ち上がった。

「学堂の噂って、いったい何だろう。僕たちは悪いことをしていないし。」

「言い方は荒い。服装はわいせつにかけている。呪いの悪用を堂々と話す。お酒を人目の前で飲む。悪いことは充分あるじゃない?」女列安道も憤慨して、真理安より大きく見えてきた。学生が思わず一歩後ろへ去り、テーブルにぶつかった。「才能を自慢するな。女性らしい振る舞いも重要だ。そして華多離菜。がっかりする。このようなことをするとは思わなかった。真理安は悪影響を与えているだろう。」

「と・・・とも・・・」華多離菜が言おうとしたが、何も言葉を出せなかった。

「何?ま、あなたの服装の方がマシ。学堂に帰ろ。二人とも。もう夜間の門外出を禁じる。そして、華多離菜、この子女と接近しない方がいい。」

「友達ですわ!」華多離菜が急にいい出せて、自分もびっくりして慌てて自分のものを集めて、出る準備をした。真理安は、友達を見ながら微笑みを抑制できなかった。

「笑うな、子女。」と女列安道が言った。「勉強に力を注げ。」

真理安は、黙ったまま華多離菜の後を追って、椿堂へ向かった。

椿堂4

「ねえ、華多離菜、出かけていこう。」

「どこに行きたいかしら?」華多離菜の声で心配が聞こえた。

「居酒屋とか。遊ぼう。」真理安は学堂の唐衣や袿を脱いで、上裳を綺麗に巻いた。

「その格好で行くつもりではないでしょうね。」

「えっ、何が悪い?」

「悪いというより、手足はほぼ裸ですよ。」

「知っているけど。今時の服装だな。そして、私を良く見せるじゃない?」華多離菜が赤くなって、自分の手を見た。

「それはともかく、女列安道先生は慎ましい服装を求めていますわ。それは慎ましいとは到底言えないでしょう。」

「あの老婆は何が分かっているかい。僕、楽しみたいんだ。ねえ、一緒に行こうよ。」

「ちょっとだけですね。すぐに学堂に帰るわよ。」

「規則はないもん。」

「でも、女列安道」華多離菜が終わる前に、真理安が横切った。

「女列安道先生はどうでもいい。規則に従っていれば、自由に動いても文句言えるものか?」

「まあ、そうかもしれません。」

「で?着替えないの?」

「上裳に着替えませんわ。」

「いい、いい。ただ制服以外の何かに早く着替えろ。」

二人が居酒屋に座ったら、まだ夜になったばかりの時刻だった。華多離菜は緊張な顔で、自分の飲み物を見つめながら、飲もうともしなかった。一方、真理安は杯を手にして、飲みながら部屋を見渡した。

「ここは楽しいね。ね、華多離菜?人は多いし、素敵な男子も少なくない。踊ろうかな。また飲もうかな。それとも、誰かにナンパをかけようかな。」華多離菜が目を挙げて、真っ白な顔で真理安に話そうとしたが、真理安は華多離菜を無視して、部屋へ目線を向けながら話し続けた。「何を飲めばよかろうか。これは弱いぞ。もう少し応えのあるものがいいな。あら、あそこの男子は見える?格好いいね。彼を狙うかな。うん、そうする。いいだろう?ちょっとした呪いしたら、すぐに私のものになる。あ、ごめん、華多離菜、一人で帰ることになる。一人で遊び続けてもいいが。呪い、呪い。色欲を起こす呪いはいいかな。束縛は楽しいけど」

「真理安!」華多離菜は叫びかけた。「・・・さん。何を言っていますか?呪いを人にかけるのは良くないでしょう。」

「大したことはないぞ。ただやる気を強めるだけ。」真理安はやっと華多離菜の方を見たが、華多離菜が目線を落ちながら頭を振った。

「大したことですよ。自由を奪わなくても、損いますわ。私、そういう行動は好めません。」

「僕が・・・」真理安が反論を始めたが、後ろから男の人が口を出した。

「すみません、ちょっと聞こえてしまった。」二人とも見たら、真理安が指摘した男子学生だった。穏やかな笑顔で、真理安を見ていた。「すみません、勝手に。」真理安が赤くなったが、男子の目線を返した。

「はい。なんでしょう?」

「まあ、ただ聞いたが、お友人の心配は不要ですよ。」

「どういうこと?」真理安が訪ねた。華多離菜も男子を見て、意味を黙って求めた。

「これだけ。俺にそのような呪いをかけても、平気よ。むしろ、楽しい。わくわくする。」

「あっ。えぇっと。」真理安がさらに赤くなって、自分の飲み物に興味を示して、一気に飲み干した。そして咳が出て、顔を手で隠した。

「大丈夫ですか?」男子が言いながら、手を真理安の腕の皮膚に置いた。真理安はビックとしたが、華多離菜の目が丸くなって、逃げ道を探した。

「はい。ここでよし。自分の遊びに戻れ。」

女列安道が男子学生の後ろに聳えた。

椿堂3

恵純理英{えすみりえ}先生、ちょっと聞いてもいいですか?」ほとんどの学生は教室から出ていたが、華多離菜も入り口で待っていた。

「はい、聞いてください。」

「女列安道先生は、なぜそれほど意地悪ですか?」

「真理安さん!」華多離菜の声が部屋中響いたが、恵純理英がただ笑った。

「好きじゃないね、女列安道大師。気持ちがよくわかる。」華多離菜は戸惑って、先生をただ見つめた。

「わかる?わかるよね。恵純理英先生もあの人の弟子だったね。」

「真理安さん、良い方に気をつけなさい。まだまだ学生です。」

「すみません、先生。でも、女列安道大師は、なぜそれほど意地悪でござるでしょうか。」

「まあ、良いか。女列安道先生は意地悪ではありません。」

「ヘェェェェ。」

「真理安さん!」恵純理英が真理安の視線とあって、若い女性が目を下がるまで待っていた。

「すみません。」

「はい。あなたは、まだ20歳でしょう。」

「大人ですもの。」

「確かにそうです。大人ではなかったら、ここで勉強できないでしょう。それほど自己管理できる子供はいないに決まっています。華多離菜さんも、22歳になっています。同級生ですが、年上です。その経験の違いは感じますか?」

「別に感じませんけど」と真理安が言ったが、恵純理英が頭を振った。

「あなたに聞いていません。華多離菜さん?」

「えっ?あぁ、まあ、感じなくはないですわ。」

「何?」真理安の厳しい視線で華多離菜の顔が赤くなってきた。

「経験しないとわからないことは多いですよ。真理安ほど才能を持っている人も同じです。」

「あら。私の才能を認めていますか?」

「認めるしかないでしょう。今日は光の呪いでしょう?20歳でそれと挑戦できる人は少ないですよ。」

「では、女列安道先生はなんで認めないの?」

「光の呪いを教えたでしょう?」

「確かにそうですわ。認めていると否めませんよね。」

「でも、何も言ってくれない。ません。」

恵純理英が台の上の本を片付けながら、真理安を見た。

「褒めて欲しいの?」

「いや、別に・・・」

「女列安道先生は褒めない方です。いつも潜在能力を見ているからです。その能力を完全に発揮しない限り、一言も褒めない方針だと思います。その上、数百年間で数万人の学生を見届けました。真理安の才能は確かに抜群ですが、前代未聞ではないですよ。今の段階では。」

「先生、どういう意味ですか?「今の段階では。」?」華多離菜が尋ねた。

「まあ、将来がわかる人はいません。女列安道先生でもそうです。真理安さんは、結局すべての呪師を抜けて世界を変える存在になる可能性もありますね。華多離菜さんも。」

「先生もわね。」恵純理英がまた笑った。

「いやいや、私の時代はもう過ぎ去った。私は、運命がわかった。ここで、実力がある学生を輩出することです。それは誰であるかは、わかりません。だから学生を一人一人なるべく導き出す。女列安道先生も同じですよ。」

「でも・・・」

「はいはい。自分のことを考えれば、そう見えないのですね。ただし、女列安道先生は、学生だけではなく、この学堂の将来も考えなければなりません。一人か二人の学生のために、いや、現在在籍するすべての学生のために、学堂の将来を犠牲としない方針です。」

「では、学堂のために学生を犠牲とするの?」

恵純理英が黙って、真理安を見つめた。ようやく話したら、

「もう次の時限へ行った方が良いでしょう?」