神巫と伊豆女神

神巫の第一段階の潔斎が終われば、俗世からの穢れは落とされていると見做す。そのため、次の段階の目的は普通の祓えではない。この段階で、神様の魂を授かり、奉仕の準備を完成する。

潔斎と同じように、三つの夜に亘る儀式とするつもりだが、一夜ごとに特に関連する神が変わる。その上、主な儀式は夜間に執り行う。なぜかというと、この儀式は神祭りと近い性質を持っているからだ。この神事で、神巫が神様に近づき、奉仕する資格を授かる。

一夜目は伊豆女神と関わる。伊豆女神は伊邪那岐神が禊祓を行った時点で発生した禊祓の神だから、まだ一夜の祓えがある。しかし、この祓えは、心の中から浮上する穢れを祓えるための祓えになる。外に付着した穢れはもう祓われているが、言動で自分の霊魂の活気を損なうこともあるので、この儀式その終わりを象徴する。伊豆女神の神社で執り行うが、式次第は次の通りに考えている。

神巫は、神社の拝殿で自分の手で御饌を供える。そして、麻の破片が盛っている三方を手にとって、神前にまた進む。それで、三方を持ちながら、祝詞奏上をする。この祝詞は、祓えの祝詞になるが、大祓詞と違い、言動での気枯れを中心とする。祝詞が終わったら、神楽が続く。この神楽は、楽はないので、神巫の舞のみである。この舞の一部として、麻を散らす。これは、様々な祓えの儀式に見える作法だが、穢れをなくすことを象徴すると言われる。この場合、神巫の中からくる穢れは対象であるので、神巫がものを散らすのは適切な動作だと思う。この神事は日没の後で行うが、終わったら、徹饌して、就寝する。

日の出の前に、次の儀式を行う。同じく伊豆女神の神社で行うが、神巫がまた御饌を自分の手で供える。そして、神楽鈴を手にとって、また神前に進んで祝詞を奏上する。この祝詞は、魂の中に産霊が湧いてくるような趣旨を持つ。そして、また神楽を舞う。この神楽で、神楽鈴を使う。神楽鈴というのは、短い棒に小さい鈴がたくさん付いている神社の神楽でよく使われている道具である。鈴の音は、祓えの力もあると言われるが、魂に力を与える機能もあるそうだ。だから、この作法で穢れが付かないような力を魂に授かることを象徴する。徹饌したら、この神事も終わる。

装束のことだが、もしかして現在の巫女の装束に基づく装束は良かろう。その上、襷と蔓をするが、白衣と緋袴はベースとして良いと思われる。この伝統も、かなり長いので、ここにも導入する。

そして、昼間は神社の奥の神聖な区域で過ごして、何かのお稽古をするだろう。