女子神職の奉職状況

毎年、『神社新報』に神職の養成機関を卒業した新米神職の奉職先についての簡単な統計が掲載される。今年の分は先日発表されたので、2011年以降のデータを纏めて、分析しました。特に、神職の資格を持った女性の奉職について調べてきた。奉職先は次のカテゴリーに分けられている。

  • 神職(実家以外)。親の友人の神社に奉職する神職も含まれていると思われる。
  • 神職(実家)。親の後を継いで神社に奉職する。
  • 巫女や事務。神社で働くが、神職として働かない。この人は皆神職の資格を持っている。
  • 兼職。他の職業に就いて、神職として奉職する。
  • 進学。大学院に進むことは多い。
  • 神社界以外。神職の資格を持っているが、神社関係の仕事をしない。

6年間のデータを総合的に分析すると、下記の通りな結果がわかる。

神職として卒業する人の23%は女性である。そして、実家に奉職する神職の29%は女性である。一方、一般の神社に奉職する神職の女性の割合は10%にしか登らない。それと対照的に、巫女や事務の仕事の担う人の中、女性は87%をしめる。100%を占める年もある(平成26年、27年)。進学する学生の21%は女性である。神社界を出る資格者のうち、女性は39%を占める。

進学と実家での奉職の割合は、卒業の割合とそれほど変わらないと言えよう。しかし、その実家の29%の割合を考えよう。子供は一人いたら、男子はない確率は50%である。2人の場合、男子はない場合は25%。3人なら、12.5%だが、3人子供の家族は最近珍しくなってきた。つまり、その29%を見たら、もしかして息子は存在しない社家の割合とほぼ変わらないと推測できる。要するに、男子がいれば、男子を継続させると思われる。社家でも、女子を神職にさせるのは「仕方がない」場合に限るのだろう。

この統計を見れば、女性の神道での立場には問題があるのではないかと思うだろうが、別な割合を比較するべきであると思う。それは、女性のうち、何パーセントが一般の神職になるか、そして男性のうち、何パーセントであるか、という比較だ。その比較は、次回したいと思う。

分析についての注意:『神社新報』に掲載された数値を書き写した。ただし、出羽三山は平成25年から掲載されたので、含まれていない。人数は少ないので、影響はあまりないと思われる。そして、平成27年の発表で、皇学館大学の「神職(実家)」と「神職(実家以外)の数値は逆になったようだから、直した。他の講座で神職の資格を取得した人も含まれていないので、この結果があくまでも概要を見ることができる。