男女平等を確保する方法

では、神明奉仕にも男女平等は重要であると認めたら、それを確保する具体的な手法を考えなければならない。もちろん、そう思わないとこの投稿の内容は役に立たないが、資格を取得した女性が神職を辞めることを防ごうとしたら、次の手法が役に立つのだろう。

大前提は、神社側が女性を神職として受け入れようとしていることだ。もし、神社の構造などで女子神職の方しは難しかったら、その問題を解決しなければならない。それは簡単ではない場合もあると思うが、重要な第一歩である。

しかし、無意識な偏見が問題を起こすことは少なくない。広く研究されたことだが、男性がよく担う役割のために候補を評価する場合、女性の名前が付いた申請を低く評価する傾向は明らかであるそうだ。(私がよく知っているのは、科学研究者の場合だが、他の分野で同じような結果が出たようだ。)この傾向は、審査員は男性であっても女性であっても変わらないそうだ。申請書を性別がわからないように工夫したら、このような偏見が働けない。養成機関からの奉職であれば、大学などに性別を隠してもらえる。下名前を省略したり、性別を削除したり、巫女の経験があることを「神社で補助したことがある」のような決まった表現に変えて、男性の場合も同じ表現を使う。そうすれば、性別を知らずに判断する。もちろん、最終決断する前に面接を行うかと思うので、途中から性別が明らかになるが、もう資料審査で良い候補であると決まったら、もしかしてこの偏見の力が低下するだろう。そうではなくても、女性しか選んでいない場合も予想できる。

この二つの手段を取ったら、問題の緩和とつながると思われるが、完全に解決しない可能性もある。なぜかというと、女性の奉職を難しくさせる要素があるが、それに気づかないこともあるからだ。これを特定するために、女性の新米神職から、なぜある神社に申請しなかったかと訊く。その答えから、問題になる傾向のある要素を特定できるのだろう。わかったら、解決できる。

もちろん、この問題は一つの神社が解決できる問題ではない。一つの神社は、40年に1回新しい神職を選ぶだろう。大きな神社でも、毎年一人か二人程度に過ぎない。だから、複数の神社が連携して、解決と取り組むしかない。

では、今までの対策は、何の職業でも同じである。神社らしい方法はないだろうか。一つの可能性が思い浮かぶ。それは、有力候補から二人か三人を選んで、その一人は女性であることを条件とする。そして、おみくじを使って、最終的な判断を神様に委ねる。神様は御神籤に影響を与えるかを疑っても、候補者は皆良い神職になる人であるので、偶然であっても大きな問題はない。女性は少なくとも一人入っていれば、もしかして女性の奉仕が増えるのだろう。

神職の男女平等の必要性

では、なぜ神職の場合、男女平等を促進すべきかという問題についてまず論じた方が良いと思う。前提のままにするべきではない。戦前の神社制度では、神職は男性に限られたし、江戸時代を見ても、男性だったようだ。女性の中心的な役割は、神道の生まれた時点と戦後の時代に限るとも言えるだろう。(神道の歴史をさらに研究すれば、この印象がちょっと変わるだろうが、主にそのままだと思う。)

まずは、私は男女平等を重要視する。他の平等も同じように重視するが、この平等は多くの社会で問題になっている。例えば、人種の不平等はアメリカで大きな問題だが、日本ではその構造は根本的に違うし、問題の程度も大きく異なる。男女平等は、どこに行っても女性は不利であるし、程度も「悲惨」から「酷い」まで及ぶと言える。だから、何の分野でも、この不平等を覆すべきであると確信する。私にとって、これは唯一の必要な理由になる。

それでも、神職の半分は女性であるべきとは簡単に言わない。なぜなら、女性は一般に神職になりたくない可能性があるからだ。そうなる理由は、私は見えないが、私が見えないからといって存在しないとは限らない。だから、完全に平等となっても、男性は過半数を占める可能性は否定しない。ただし、神職をなろうとした女性には、男性と同じ機会を与えるべきと思う。つまり、養成機関での男女割合をそれほど気にしないが、前回掲げた男性と女性の間の差は重要である。

では、男女平等を私ほど重視しない人にとって、何の理由があるだろう。

実践的な理由は、神社には深刻な後継者問題がある事実だろう。資格を取得した人が神職にならなければ、その問題がさらに深刻になるに違いない。養成機関を卒業する人は足りないような印象だから、漏れさせてはいけないだろう。もちろん、奉職統計の発表で大学によって指摘されているが、都市部で働きたい新米神職は多いそうだ。後継者問題は特に過疎地で深刻であるので、問題の地域に行きたくない人もいるだろう。しかし、その好みは男性と女性の間に違う理由は特にないと思うので、女性をより積極的に活用したら、後継者問題の緩和が期待できるのではないか。

もう一つは、上で触れた。神道の生まれた時代には、女性が重要な役割を担っていた。斎宮や斎院は歴史的に有名な例であるし、日本書紀の神話で神功皇后の神巫の役割も重要だった。女子神職を促すことは、神道の伝統を尊重したり、蘇らせたりする行動でもある。

この理由を考えて、神職の奉職でも男女平等を目指した方が良いと判断するので、次回そのやり方についてちょっと考える。