水商売の倫理

まずもって、水商売を合法とするべきであると思う。歴史を顧みると、違法として抑圧しようとする国家は極めて多いが、成功した国家は一つもない。撲滅することはできないと思うべきだ。しかし、違法な業界は、労働者の搾取の温床である。なぜなら、国家は全面的に違法としているので、最低賃金や労働条件を課すことはできない。しかし、必ず存在する業界であれば、搾取と取り組むべきである。だから、合法として、規制を設けるべきだと思う。

(ちなみに、自由主義の立場からも合法とするべきである。売主も買主も同意しているからだ。)

その規制は、まず一般の規制は当然必要である。人身売買、奴隷制などは禁じられる。日本の水商売の歴史には、人身売買があったそうだが、その伝統を生かすべきではない。そして、最低賃金や労働時間などの規制も必要である。しかし、水商売は色欲と絡むので、独自の規制も必要だろう。

現在の社会で、他の収入源が見えない女性が水商売に流れると言われているが、それは確かに良くない。しかし、この問題を解決するために、双方から取り組まなければなあらない。まずは、お金に困る人をなくさなければならない。社会福祉と雇用環境の改善が必要だが、これも大きな問題で、すぐに論じられない。困っている人は少ないようにするべきである。この方針に成功すれば、経済的な理由で水商売に流れる人が少なくなるだろう。

そして、水商売で働くための資格を作るべきなのではないかと思う。弁護士や税理士のような資格で、国家が試験を運営して、資格を持たない人にはそのような職業を禁じる。試験では、そのような職業に必要な知識と技能を評価するので、実践の試験も必要だろう。試験は、弁護士の試験ほど難問とすべきではないが、誰でも合格できる試験も相応しくない。すぐにわかる技能や知識を持つことを保証する試験とすべきである。

資格を要求したら、労働者の立場が強くなる。経営者は、資格を持つ人を見つからないと、何もできないからだ。そして、一時的な経済危機のために資格を取るために勉強して、受験料を払うはずはないので、水商売に入ることは計画的になる。その上、資格は必要であれば、社会的な地位が高まる。現在の水商売の問題の一つは、労働者に対する偏見であるので、資格でその偏見と闘うと良い。

そして、春画と同じように、色欲を利用する商売になるので、消費者を守る規制も考えなければならない。これも、普通の消費者の規則に加えて、独自の規制を作るべきだろう。しかし、これも難しい問題である。お酒の提案のように完全予約制とするのは一つの方法である。これも、つい買っちゃう行動を防ぐことは目的である。

では、惟神道の倫理からどう見るだろう。まずは、消費者の立場から見れば、普通の性的関係と大きく変わらない。つまり、前述した倫理を準用しても良いだろう。もちろん、告白で拒否される恐れが少なくなるだろうが、1週間の待機時間があるのは重要。労働者側を考えれば、特別に倫理規制は必要ないだろう。性的行為を提供するので、それを真剣にするのは適切である。これを職業とすれば、性的行為が人生を乱す可能性はほぼなくなる。もう仕事になっているだろう。そして、性的行為の多くは、自分の色欲から発生する行動ではなく、お客さんの色欲から発生する。宣伝などの商法には問題があるかもしれないが、具体的にそのような問題が発生するかは、よくわからない。消費者を搾取しないような信念に基づいて行ったらよかろう。

ここで、この誘惑を考える投稿シリーズが終わる。ちょっと長くなった。一時休憩に戻る。


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