二重国籍

日本には、二重国籍は禁じられるとよく言われる。未成年者なら、二十歳になるまで二重国籍を持つことは許されるが、それは自動的に生まれながら二重国籍になる人もいるし、真由喜もその例だが、大人になる前に強制的に選ばせるのはよくないと認めるからだろう。他の場合、二重国籍になってから二年間以内国籍選択の届出をする義務がある。

今日、ウェッブでの興味深い論文を見つけた。日本でも二重国籍は可能だという結論がある。(英語の論文だから、読める人はどうぞ。)旨は、先ず、日本の法律には、二重国籍を持つ日本人に外国の国籍を離脱させる権利はない。それは、外国の国籍は外国の権利に入るからだ。中国で「鳩山由紀子はもう日本国籍を持たないし、中国国籍を持っている」という法律が立法されても、鳩山氏は日本人のままで続くと同じ理由だ。だが、日本の法律で、鳩山氏が中国国籍を放棄する選択届けを提出する義務が生じる。そうすると、中国国籍を離脱するように努めると誓う。だが、この場合、中国は離脱を認めてくれないだろう。

論文によると、これはわざと定められた法律だ。外国の国籍の離脱は外国の法律で無理になる場合もあるので、その場合日本人になれるために離脱する義務はない。義務があったら、中国には日本人から日本国籍を剥奪する権利を与えるからだ。一方、離脱は可能であっても、法律上離脱していない二重国籍の日本人から外国の国籍を剥奪するための装置はないそうだ。法務大臣に剥奪できるが、単純な法律に定められた手続きではできないそうだ。だから、日本人が二重国籍のままで続いても、日本は何もできないそうだ。(法務大臣の関与はない限り、即ちメディアの騒ぎにならない限り。)

だが、法務省の官僚は、二重国籍を抑制したいとも書いてある。それを読んだら、私が「二重国籍を避けたほうがいいのではないか」と思った。法律上剥奪できないと言っても、不協力的な態度を取って、生活を難しくできる。この選択を強いないほうがいいと思うが、法律が明らかに二重国籍を認めない限り、一つに絞ったほうがいいだろう。私の場合、日本国籍を申請する動機は政治に入ることしかないので、英国籍を離脱するしかない。その上、イギリスの法律で、英国籍を離脱しても、再取得する権利がある。(一回目は権利だ。二回目以降は、イギリスの任意だ。)だから、長い目で見れば、イギリスの場合は完全に離脱するのは認められない場合だ。

真由喜の場合は別だ。生まれながら日本国籍も英国籍も持っているし、自分のアイデンティティーには両方な側面があるので、選択しないほうがいいと思う。外国で生まれた日本国籍を持つ子供も同じだと思う。だから、なるべく速く日本の法律を改善して、二重国籍を黙認することに留まらず、明らかに認めたほうがいいと主張したいのだ。

渡来人とは

この記事で新しい日本語の使い方を紹介したいと思う。それは、「渡来人」(とらいじんと読む)という熟語の新しい意味だ。(確かに、紹介する使い方を見たことはないと思う。併し、私の記憶は完璧でもないし、現代の日本語をすべて読んだことがあるわけでもないので、既存の使い方であれば、かまわない。)

渡来人というのは、もう存在する言葉で、歴史で使われている。意味は、古代にアジア大陸から日本に移住して、定着した人たちだ。渡来神という表現も見えるが、それは弁天様のようにアジアから来た神道の神様を指す。渡来人は、大陸に戻らずに日本に永住したし、日本の文化の基盤を敷いた。稲作、文字、仏教、官僚などは、飛鳥時代には渡来人に依ったことだった。藤原鎌足は渡来人だったという説もあるし、皇室さえ渡来人だった説もある。この二つは論争の対象になるが、お稲荷さんの信仰を始めた秦氏は渡来人だったことは一般に認められているようだ。歴史に名前が出ないほど普通の渡来人も沢山いたようだし、大半はそうだった。要するに、外国から日本に来た人だが、外国人とは言えない。日本の歴史の中に無視できない存在だし、渡来人抜きに日本の文化の歴史は分からない。

現在の提案する使い方はちょっと違う。先ずは、日本の文化には基盤はおろか、立派な建物はもうあるので、そのような貢献は必要ではない。だが、まだ日本にいる外国系の人の間に大別三つの範疇が見える。先ず、観光客だ。次は、中期的に滞在するが、まだ母国の人間として自分を考える人だ。帰国する予定はまだ確定ではなくても、いつか帰国する漠然とする企画がある人だ。留学生はその例の一つだ。会社に転勤させられた人も同じだ。外国から来た記者もこういう人だ。このような人を本格的に在日外国人と呼べるだろう。観光客と違って、本当に日本に滞在するが、アイデンティティーはまだ外国人だ。

三つ目の範疇は、渡来人と呼びたい人たちだ。このような人が長期的に日本に滞在する予定で、出身地との繋がりはあるものの、日本の社会や文化に溶け込むようにするし、帰国するつもりは一切ない。「自分の国」について問われたら、ちょっと戸惑うか、日本について語るか。帰化する場合も少なくないだろう。少なくとも、永住権を目指す。帰化したら、もう外国人ではないが、やはりまだ日本で生まれて、日本で育った日本人と違う。視点も異なるし、知識も異なる。だから、日本人になっても「渡来人」と言える。外国で生まれ育ちの人で、もう日本に根付いて、日本の文化に身を浸して、日本の利益を目指す人だ。

私は、自分が渡来人だと思う。